永井孝典を止めろ!狩る側へと変貌した東城りお【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/7 第2試合(麻雀LIVEチャンネル)】担当記者 小林正和

永井孝典を止めろ!
狩る側へと変貌した東城りお

文・小林正和【金曜担当ライター】2025年11月7日

第2試合

東家:永井孝典EX風林火山
南家:高宮まりKONAMI麻雀格闘倶楽部
西家:鈴木優U-NEXT Pirates
北家:東城りおBEAST X

全20局におよぶロングゲームとなったこの試合。

押す者。
押し返す者。
そして、押し切る者。

全員がアクセル全開。攻めが攻めを呼び、卓の温度が上がり続けた一戦であった。

そして最後に“勝利の雄叫び🐺”をあげたのは


東城りお。これで自身は3連勝とし

チームスコアも押し上げ、上位陣の背中が見える位置をキープ。

さらに、本日の解説を務めていたかつてのチームメイトであり監督でもあった近藤誠一へ、確かな成長を示すのであった。

ここでは、そんな中でも流れを大きく動かした「局面」に絞って振り返っていきたい。

猛将の風を止めろ!敷かれた「永井」包囲網

ここまで11戦6勝、トップ率は脅威の54%で個人スコアは堂々の首位。今まさに、止めなければならない男がいる。

三河の猛将、永井孝典だ!

軍師・勝又がまさかの入院と緊急事態の中、前節ではチームを救うデイリーダブルを達成。そして、勢いそのままに本日の第一試合でもトップを飾り3連勝とする。

試合後は自ら亜樹監督へ「4連勝チャレンジ」を志願しての出陣。今、麻雀界で一番強くて波に乗っている男だろう。

これに対してKONAMIが送り込んだのは

こちらも同じく、もっか3連勝中。明日、誕生日を迎える高宮まりだ!

「誕生日の前日は、運気が高まっている。」

本人がそう言ったのかチームメイトの後押しなのか分からない。とにかく誕生月の力も追い風に乗せて、永井を止めにかかる。

そして、残り二チームもそれぞれ連勝中の好調者をオーダーしてきた。

パイレーツは鈴木優
ビーストは東城りお

これで「永井・包囲網」の完成。攻めっ気の強いメンバーが同卓し、今にもバチバチという音が聞こえてきそう。

そして東1局、さっそく4人全員がぶつかった!

先に動いたのは高宮。
ペン【7ピン】待ちのヤミテンから手牌を組み替え、【發】とドラの【8ピン】とのシャンポン待ちでリーチへ。ただし、この時すでに山にアガリ牌はなく、いわゆる“純カラ”である。

そして、その気配を逃さないのが親番の永井だった。

ゆっくりと手牌を整え、ダブ【東】【發】のシャンポンで追いつく。こちらは山に【東】が一枚残っている。

0枚vs1枚。
さすがに勝負あったか、そう思われた。

しかし、ここに何と三軒目が入ってくる!

あの男だ!!

優がタンピン【2マン】【5マン】待ちで、戦闘モード剥き出しの追いかけを放つ。この時、光っていたのは【8マン】をずっと抱え続けていたところだ。

8巡目、雀頭の振り替わりに注目。

【8マン】は親の現物だが他家にはまったく安全ではない牌。普通ならどこかで手放してもおかしくなかった。
けれど、この局はマークを永井に絞り、タンヤオ移行による手牌価値を高めることに焦点を置いたのである。恐らくピンフのみではリーチは難しかったであろう。

こうした押し返しも、まさに“永井止め”。優を起用した監督の狙いが、いきなり形になった格好だ。

そして、予想通り卓上は殴り合いの展開へ突入する。しかし、この局をさらっていったのは意外な人物だった。

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