逆境から飛び出せ! 石井一馬、南場のジェット噴射【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/6 第2試合(麻雀チャンネル)】担当記者 東川亮

逆境から飛び出せ!

石井一馬、南場のジェット噴射

文・東川亮【バックアップライター】2025年11月6日

大和証券Mリーグ2025-26、白卓の第2試合には、各チームのエース格と言えるような選手たちが集結。いずれも自団体のトップタイトル獲得経験者で、まさに頂上決戦といった雰囲気が漂う。

対局は1時間経たずに決着。

Mリーグとしては比較的スピーディーな中で、劇的な軌道を描いたのがEARTH JETS石井一馬だった。

第2試合

東家:石井一馬EARTH JETS
南家:仲林圭U-NEXT Pirates
西家:佐々木寿人KONAMI麻雀格闘倶楽部
北家:堀慎吾KADOKAWAサクラナイツ

この試合、一馬は序盤から劣勢が続いた。東1局東2局と連続で3900を放銃するなど失点を重ね、

多少盛り返して迎えた南1局の親番でピンフ形のまとまった手をもらうも、

役無しのダマテンを入れていた寿人にカン【4ソウ】待ちをあっさりとツモられ、ラス目のまま親番が流れてしまう。

まだ点差がそこまでついていないとは言え、この3者を相手にアガリを重ねていくのは簡単なことではない。

南2局、一馬の手はドラが1枚あって1メンツあるが、他の部分が愚形ばかりでいまいちパッとしない。

道中で【發】が重なるも、【6マン】を引いて【2マン】切り、トイツをひとつに。仕掛けての1000点2000点はいらない、というような進行だ。

ペン【3ピン】が埋まってリャンカン選択、仕掛けている堀の河に切れていないソーズは切らず、ドラ表示牌の受けを外す【5ピン】を合わせ打ち。

手をキープしながら進めていく中で、堀の【8ピン】を鳴いて形式テンパイを目指すルートも考えたそうだが、ソーズが埋まったテンパイであれば勝負になると考えてスルーすると、思惑通りにソーズが埋まってテンパイ、残り巡目も少ないがリーチを敢行。

この【8ピン】を堀が一発でつかんで放銃、リーチ一発ドラ裏の満貫で、一気に2着目へと浮上する。

南3局の進行も興味深い。

7巡目、【3ソウ】を引いて形の上ではカンチャン2つの1シャンテンとなるが、ツモ切って2シャンテン戻し。上家の堀がソーズのホンイツ模様であることから、ソーズの悪形ターツを引っ張りたくないという考え。

【1ピン】を引いての1シャンテンも取らず。どの部分も良形変化が多い牌姿であることから、焦ってテンパイに向かうことはしない。

【5マン】を引いて【3ピン】切り。このとき、一馬は【7マン】が引けそうだと思っていたという。マンズは真ん中の牌が多く切られていて、感触は良さそう。

そして、【7ピン】引きから【5ピン】を引いて理想的な【4ソウ】【7ソウ】【5ソウ】待ちリーチになり、

【8ピン】をポンしてテンパイした堀が【4ソウ】で放銃。

2局連続の満貫を決めた一馬が、一気にトップ目まで浮上した。

残るはオーラスのみ、一馬と寿人によるアガリ競争の構図だが、そうは問屋が卸さない。

南4局、堀のリーチに対し、仲林が前巡に切っていた高目のロン牌【8ピン】をつかんで一発放銃。今シーズンは苦戦している仲林だが、それを象徴するような巡りの悪さで堀に18000を打ち上げ、トップ争いは三つ巴に。

次局は堀が1500は1800をアガり、さらに接戦となった南4局2本場。一馬は4巡目に字牌を払い、ピンフタンヤオを見た進行とする。

6巡目にできたソーズの二度受けを残して【9ソウ】切り、タンヤオマックスの進行。一応裏目の【7ソウ】も全く使えない訳ではない。

【8マン】引きで目いっぱいの【2ソウ】を切ると寿人がポン、2つ目の仕掛けで前に出る。

一馬も【4ソウ】ポンで応戦。

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