鉄壁の日向からこぼれた
運命の
石橋伸洋が示す、
逆転優勝までの航路
文・ZERO【火曜担当ライター】2021年2月16日
レギュラーシーズンもいよいよ残り1ヶ月を切った。
(レギュラーシーズン最終日は3/12(金))
チームランキングを見ると
ABEMASが抜け、下位争いが混沌としている。
その中でも今夜は6位のセガサミーフェニックスと8位のPiratesに注目が集まる。
さて突然だが、次の成績がどの打ち手のものか分かる人はいるだろうか。
2019
レギュラー+18.6
セミファイナル+22.6
ファイナル+39.6
2020
レギュラー+82.6
ラス回避率87.5 3/30位
平均放銃打点3979点
(データはMリーグ成績速報(非公式)様より)
たかだか数十戦の数字ではあるものの、安定した成績を残していることが分かる。
まずは
日向はなぜ負けないのか
というテーマで東場を見ていこう。
東1局 シンプルイズベスト
日向はカンでリーチを打った。↓
愚形の中でも最悪の部類であり、終盤に差し掛かっていることを考えるとダマに構える打ち手も多そう。
しかし、日向は先手がとれたのならシンプルにリーチを打つ。
守っているだけではないのだ。
この局は茅森の追っかけリーチが入ったあとに、石橋が仕掛けてかわした。
崖っぷちのPirates。
Piratesは去年も同じようなマイナス域から石橋の活躍に乗って優勝まで漕ぎ着けたが、今年はどうか。
石橋の表情も気合が漲っている。
東2局 先逃しテクニック
日向はここからを切った。
上家の石橋がマンズの染め模様。
ただまだ字牌すら余っていない。
それならば安全度の高いを残して、先にを払っていこうという判断だ。
麻雀は1牌の後先が全てのゲーム。
その中で日向は「危険牌先逃し」の技術が高い打ち手である。
相手がノーテンと見るや「イマノウチ!」とばかりに危険牌を先に逃し、スリムに構えるのだ。
日向の平均放銃打点が誰よりも低いのは「危険牌先逃し」を徹底しているからなのかもしれない。
この局は沢崎の20004000が炸裂。↓
東3局 まっすぐの攻め
日向はここからを打った。↓
安全牌のを持ち、スリムに構えた格好だ。
このような選択が「弱気」に見えてしまう人もいるだろう。
しかし、このスリム化は日向の長期的戦略なのかも…と思った。