2021年9月13日、Focus M season6 第45・46回戦が行われた。
まずは出場選手を紹介。
阿久津翔太
第1期若獅子となり今シーズンからFocus Mに参加。その勢い凄まじく、+206.0でトータル首位に躍り出ている。
今勢いがある若手プロが誰かと言われれば間違いなく名前の挙がる選手だろう。
先日行われたドラフト会議にてTeam雷電から指名され今期からMリーガーに。麻雀グランプリMAXでも連覇を果たすなどプロ9年目にして活躍がめざましい選手だ。
第4期 JPML WRC獲得。プロ20年目を迎える中堅選手。
近年リーグ戦はもちろん、プロ連盟が手掛ける対局での解説など映像対局ではお馴染みの選手となっている。
そして、この3人に立ち向かうのが
沢崎 誠
言わずと知れた「マムシの沢崎」。視聴者をあっと驚かせるオリジナルな打牌を、早くまたMリーグの舞台で見たいと思っている視聴者も多いのではないだろうか。
今年は若獅子戦・桜蕾戦と若手が活躍するタイトル戦が盛り上がった。(阿久津は若獅子戦を勝ち抜いたことで、ForcusMの出場権を得た)
ところで、その2つができるずっと前から日本プロ麻雀連盟には新人王戦という若手プロの登竜門的なタイトル戦がある。
今年で34期を迎え、歴代の優勝者には現在も活躍しているトッププロが数多くいるこのタイトル。その第2期新人王が沢崎の初タイトルだった。
2期ということは獲得したのが32年前なので、現在25歳の阿久津が生まれるだいぶ前に、沢崎は若手の登竜門をくぐったことになる。
周知のとおり、沢崎は新人王以降さまざまなタイトルを獲得している。登竜門をくぐったばかりの阿久津をはじめとする若い選手に対し、32年前に同じく登竜門をくぐった大ベテランがどう対峙するのか注目したい。
東1局
まずは親の阿久津が先制リーチをかける。
待ちも良く、打点も高なら三色がついて12,000スタートとこれ以上ない手だ。
だが数巡後、役なしテンパイを入れていた沢崎にあっさりとツモられかわされる。
リーチが入った後に現物と1枚切れの字牌を2枚切り、恐らく無筋を引いたら降りていたのではないかという場面で僥倖のカンツモ。
この局、沢崎は第一打から「沢崎らしさ」を見せつけている。
沢崎はここから打とした。
とりあえず字牌に手をかけて、ソウズの下で2メンツを作りたくなるところだが、沢崎は唯一の対子を崩すを選択。
メンツがなく速度で他家に劣っていると判断しての守備的な一打。
結果はかわし手となったが、偶然が重なったときに相手を殺し得る武器をひっそりと用意する。沢崎らしさが見える一打だった。
勝負手をかわされた阿久津の表情が少し険しくなる。
東2局
沢崎はこの手牌から…
↓
打とした。
現状6ブロックあるところからのターツ選択。平和が確定する愚形落としではなく、純チャン三色が見え打点を狙える両面ターツ払いを選択した。
その直後、親の本田からリーチが入る。