トップ獲得への焦燥か渇望か、Mリーグに潜む魔物が生み出した、驚異の大逆転劇 【Mリーグ2021観戦記11/26】担当記者:渡邉浩史郎

跳満ツモ条件の岡田が三段目に聴牌を入れる。茅森からのマンガン直撃、跳満ツモ条件。

河に【5マン】が一枚切られており、ここは見た目枚数でカン【7マン】リーチとしたが……

結果はあまりにも非情。

ツモ裏一条件であれば赤の分、そしてマンズの上が河に高いことも含めてカン【5マン】待ちにも十分取れただけに痛恨の選択ミス。

そして事態はこれだけに収まらない。

【赤5マン】が鳴けた茅森に、まさかの河底放銃。【白】・河底・赤赤の12000は12900の大打撃。

これで岡田は再びラスが見える位置まで押し下げられる。反対に、このアガリでついに茅森が亜樹を追い抜いた。

【南4局4本場】

安全圏かと思われていた亜樹が今度は追う側の展開に。

しかしこの半荘の亜樹はとにかく強い。わずか6巡でこの形の聴牌。リーチだ!

でも茅森ももう止まらない暴走機関車状態。同巡に追いついてリーチだ!

ついにこの半荘の勝者を決める天下分け目の戦い。制したのは……

茅森だ!!!!!!!!

亜樹からの12000は13200直撃で、同卓者三人全員に12000パンチを打ち込んでこの焼け野原!!

これがまさに決定打、茅森はトップ獲得。

オーラス親番で56500点、順位点も入れれば136500点、136.5ptの価値がある大大大逆転劇を制した。

トップを渇望した四者の激突だったが、結果的にもチーム状況的にも仕方がなかったと笑っていられるEX風林火山:亜樹とは違い、松本と岡田は悔いが残る一戦になったといえるだろう。

フェニックスはこれで一気に5位まで浮上。例年を見ても中盤戦が強いフェニックス、ここから不死鳥のきらめきを見せてくれるだろうか。

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