あの憎たらしいほど強い佐々木寿人が帰ってきた“大攻めダルマ”モード突入!【熱論!Mリーグ】

熱論!Mリーグ【Mon】

あの憎たらしいほど強い

佐々木寿人が帰ってきた

“大攻めダルマ”モード突入!

文・梶谷悠介【月曜担当ライター】2019年1月7日

 

新年明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。

Mリーグファンの皆さん、年末正月といかがお過ごしだっただろうか。

私はといえば特にすることもなく、近所に家族で初詣に出かけた以外は家でゴロゴロしたり息子と遊んでいる毎日だった。おかげでお腹の辺りが大変なことになっている。ぜひこの機会にダイエット仲間を募集したい。

さて、2019年のMリーグがようやく始まったわけだが、週4日のMリーグ観戦に慣れてしまった身としてはMリーグロスを痛感してしまっていた。同じような方も多かったのではないだろうか。知らず知らずの内に我々の身体は月火木金の19時にMリーグを求める習慣がついていたようである。

だがこの日の対局はそんな飢えた体にこれでもかと、お腹いっぱいになるほど充実した内容になるものだった。

主役はあの男である。

起家 佐々木寿人(麻雀格闘俱楽部)

南家 茅森早香(フェニックス)

西家 黒沢咲(雷電)

北家 二階堂亜樹(風林火山)

うん、該当するのは1名だけね。

東1局0本場

東初、好配牌をもらった黒沢だが、ドラがというところで打とした。

むむ、セレブならの受け入れを残して打とするのではないか?と意外に思っていたところで

直後にど裏目を引いてしまう。これは結果論であり、ミスということはないと思うが、最高形を追う黒沢らしくない。

たらればを言っても仕方ないが、カンを残していればアガれていた可能性は高かったと思う。黒沢はフリテンのテンパイに受けるが、この手が成就することはなかった。

麻雀は怖い。たった一打の違いでアガりを引き寄せないばかりか、他人のアガりを誘発してしまう。

亜樹が一通のリーチを打つと、直後に親の寿人もテンパイ。リーチのみだが追っかける。

なんと一発ツモで親満となった。

 

東1局1本場

次局、4巡目テンパイが入った寿人だが、ここは役無しダマに受ける。

と思いきや1巡回してリーチ!

なるほど『ツモ切りリーチに19待ちなし』の格言がある。19待ちなら手変わりを待つ場面が少ないため大体即リーにいくからだ。

寿人のこれは逆手にとったものと言える。1巡の間にツモで両面変化してもいいし、何も持って来なければツモ切りリーチでアガり率アップという作戦だろう。

寿人といえばシンプルに即リーを打つイメージが強いが、直球が多いからといって変化球が苦手なわけではないようだ。

この局は三元牌が全て対子だった黒沢が寿人に放銃した。

 

東2局1本場

ここではシンプルにカンの即リーを打ちなんと一発ツモ裏3の跳満をものにする。

ドラ側のはいかにもアガりにくそうだが、ダマにしたところでアガりやすくなるわけではない。

東初の親満といい、のみ手が高打点に化ける可能性があるからこそリーチを打ち続けるのである。

 

東4局2本場

棒テン即リー戦術を活かす最も重要な要素をご存知だろうか。

それは『先手を取ること』である。

棒テンで後手を踏んでしまうとどうにも打点や待ちの面で折り合いがつかないことが多い。故に先手を取れるかどうかの嗅覚はかなり重要になってくる。

この手だけをみれば普通にを切ってしまいそうだが、寿人はに手をかけた。

親の亜樹が3巡目にダブを切っている。特に字牌を大事にする打ち手であればかなり手が早そうだ。この手で字牌を切ってまとまったところで勝負にいけそうにない。であれば字牌を残して守備的に構えつつ、都合よく重なってくれた場合にアガリに向かう手順を残した格好だ。

攻撃的な雀風でもメリハリをつけないと痛い目にあうことが多くなるだけだということをよく知っているのである。

南1局4本場

親の寿人はリーチ!と叫びたいところだがここはそっとダマにした。

対面の黒沢がドラのをポンしている。ソーズは全体的に安く、黒沢の現物はかなり狙い目だ。

この日の寿人はまっすぐ押すところ、引くところ、変化をいれるところの判断が抜群だった。

2巡後に亜樹から親満の出アガり。

これでかなりトップを固いものとした。あとはオーラスまで守っていれば盤石だろう。

南1局5本場

などということを魔王が考えるわけがない。

既に13巡目だが先程とは違ってがそれほど出やすい場況ではない。ならば他家の足止めもかねてリーチといった。

ああ、これ、あれだ。ノーマーク爆牌党に出てくるキャラクター八崎の名セリフ

「リードは守るもんじゃなく広げるものだ」

八崎のキャラもあってこの言葉の意味は誤解されがちだ。実はかなり合理的な意味を含んでいる。

麻雀を少し覚えたぐらいの人にありがちなのが、トップ目に立つとガチガチに守ってしまうこと。麻雀は自分がアガらなければ他人がアガってしまうゲームである。せっかく作ったリードも守りに入ってしまった途端詰められる状況を作ってしまうことになってしまう。守りに入ってしまった結果トップをまくられてしまったという経験は誰にでもあるだろう。

それと麻雀はその半荘で終わることはない。トータルポイントというものが常に関わってくる。ダントツになったとしても、守りに入って得点のチャンスを潰してしまうことは損な行為をしているだけなのである。なので仮に放銃しても着順が変わらない状況なら、放銃リスクの少ないチャンスだと思って叩けるときに叩くということは実は理にかなっているのである。

結果高め三色になるをツモり倍満のアガりとなった。

南1局6本場

ここでも攻撃の手を緩めない。チームのポイントランキングが6位ということを加味しなくても寿人ならリーチにいくだろう。

しかし惜しくも流局となった。本気で10万点のトップを狙っていたのではないだろうか。

南2局0本場

親が流れた後も寿人は果敢に攻めて行く。

親リーに対し無筋の7sを切って追っかけリーチ。

ここは放銃となったがこの後も全く気にすることなく寿人は攻め続けた。

南2局1本場

満貫のアガり。

南3局0本場

1000点のアガり。

南4局0本場

3900点のアガり

最後までアガりきった寿人は個人4連勝、8万点超え+101.7ptのMリーグレコード記録を塗り替え、チームは3位浮上と2019年最高のスタートダッシュを決めることに成功した。

1位:寿人(麻雀格闘俱楽部)+101.7 

2位:亜樹(風林火山)▲8.9 

3位:茅森(フェニックス)▲30.3 

4位:黒沢(雷電)▲62.5

梶谷悠介
最高位戦日本プ麻雀協会所属。HNツケマイとして天鳳やブログで一時話題となる。去年パパと麻雀プロに同時なった男。最高位とMリーガーを目指して連続昇級中。

◆大和証券Mリーグ2018 7チームが各80試合を行い、上位4チームがプレーオフに進出するリーグ戦。開幕は10月で翌年3月に優勝チームが決定する。優勝賞金は5000万円。ルールは一発・裏ドラあり、赤あり(各種1枚ずつ)。また時間短縮のために、全自動卓による自動配牌が採用される。

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