逆風に立ち向かえ!
U-NEXT Pirates
瑞原明奈が舵を取った
オーラスの旅路
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2021年12月23日
1戦目
満を持して登場した渋谷ABEMASの総大将、
多井隆晴。
東3局の親番、
赤とダブで打点のもとは十分。欲張り過ぎないようドラ含みのペンチャンを払い、受け入れ枚数のロスを抑えながら進める。
9巡目も、
枚数を重視しつつ、対面瑠美の河からに照準を絞る。
最後は狙いを定めていた、マンズの上(数字の大きい方)とダブのシャンポン待ちでファイナルアンサー。
見事な3枚山だ。
これをツモりあげ、リードしていた瑞原をマクってトップ目に立つ。
多井は、
南1局もシャンポンリーチを放ち、
こちらはなんと4枚全山。
予定調和のごとくツモりあげて1000-2000の加点。
さらに南3局の親番では、
前巡にを切ってテンパイを外し、好形での組みなおしに成功。リーチ敢行だ。
そりゃ、瑞原も膨れようもの。
追いすがる近藤を振り切って高目をツモ。2600オールで他3者を突き放す。
このようにアガれそうな手は寸分の違いなくきっちりとまとめ、
逆にアガれそうにない手は、手詰まらないようにきっぱりと見切る。メリハリの効いた盤石の打ち回しで、オーラスをトップ目で迎える。
上の局で多井が守備にまわることを決意した要因の一つが、
親番、近藤誠一の第一打であろう。
近藤の麻雀は、参加する局とそうでない局をはっきりと分ける「勝負処麻雀」だ。
その近藤の第一打ダブは、「手が入っているよ」という他家へのメッセージとなる。
この局は「長引けばアガれそう」裏を返せば「長引かないとアガれなさそう」な手だ。近藤は初手で他家を一歩引かせて、その間に手作りをしようと試みたのではないだろうか。
南場の親番も手が入り、→の順に切り出していく。こちらも役牌に次いで、メンツを組むうえで要となる3 7の牌が出てきている。速度を感じさせる河だ。
河からの圧力で東場、南場の親番ともに他家のスタートラインを下げることに成功した近藤。だが、肝心のツモが言うことを聞いてくれない。
親番は東場南場ともにノーテンでの流局となったが、
南3局1本場で待望のアガリを決める。を鳴いてのタンヤオ赤赤ドラ、2100-4100のツモアガリで、近藤はオーラスを2着目で迎えることとなった。
その近藤の上家で苦労したのが、二階堂瑠美だった。
東2局で第一打にダブを切った近藤は、早々にリャンメンチーから仕掛けてくる。
対して瑠美は、