俺が復調したらサクラナイツは無敵 内川幸太郎、3人の試練を乗り切ってとった珠玉の1勝【Mリーグ2021-22 セミファイナル観戦記3/31】担当記者:ZERO/沖中祐也

…長い、滝沢さんの親が長い。


苦しそうな表情の内川。


こんな素晴らしい手牌だから、【2マン】くらい切りたくなるが、内川はじっと耐え…


【8ピン】を切った。

まだだ… まだ顔を上げるな。

「チー」


【6マン】をチーした内川。【2マン】を切って勝負に出るか、現物の【7ピン】を切るか。

ここでも内川は


歯を食いしばって【7ピン】を切った。

もちろんトップは欲しいが、あくまでも目標は優勝。

ここで放銃したら3着になってもおかしくはない。

ファイナルまではリスク管理が大切だ。

その後、内川は【2マン】タンキでは押しきれず、すぐにオリた。

この局は流局。
3本場。
終わる気のしない、長い滝沢の親番。

滝沢「リーチ」


…滝沢さん、もう、やめてくれ。

内川の精神力がかなり削られていたところ、福音が聞こえる。

「ロン、1000は1900」

2着争いをしている魚谷がアガってくれたのだ。

長い夜は明けた。

オーラスも流局し、内川はトップを死守することに成功したのだ。


紹介したように、他3者の内容が素晴らしい中、内川はずっと耐えていた。

決して胸のすくような気持ちのいいトップではないものの、この日ほしかったのは結果だ。


「自分が復調すれば、サクラナイツは無敵」

そう語る内川に会場のサクラナイツファンも歓声を上げる。

魚谷にも松本にも滝沢にも、それぞれ見せ場があり、そのたびに各ファンが喜怒哀楽を共にした。

オンラインが当たり前となった今の時代、応援なんてどこでもできると思われがちだが、ファンも選手も「仲間がいる」ことを実感できたPVだったのではないか。

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