ドラポンではあるが、瑞原は跳満ツモでも着順が変わらないため、3着狙い+素点回復のための鳴きに見える。
そして2巡後、瑞原が安牌の中を切ったタイミングで丸山はツモ切りリーチを敢行した。
巡目が経ちすぎて手替わりを待っていられなくなったこと、瑞原がテンパイしたと思ったため、瑞原が次に打つかもしれない・をとらえられるようにリーチに踏み切ったと試合後のインタビューで語っていた。
実際、瑞原はこの時点でノーテンだったため、待ちのが山に一枚残っていた丸山の方がまだ有利だったと言える。
しかし、同巡瑞原はを引き現物のを切ってテンパイ。
次巡、ペンをツモり満貫をアガる。
最後まで着順アップを諦めなかった丸山の健闘も届かず、第一試合は松ヶ瀬トップ・丸山4着で終局となった。
試合後のインタビューで試合を振り返りながら、丸山の目には涙が滲んでいた。
レギュラーシーズン敗退の危機、なんとしてもトップが欲しい状況でのまさかのラス。
今回の丸山の戦いを見て、文句を言うドリブンズサポーターはいないだろう。しかしそんなサポーターを想うからこそ、込み上げてくる想いが丸山にはあったのかもしれない。
今のチームを表しているような辛い展開が続いても、丸山は決して諦めなかった。
麻雀はその努力が必ずしも報われるゲームではないが、その諦めない姿勢が見ている人の心を動かすこともまた事実だ。
応援してくれるサポーターのために
また来年もこのメンバーで戦うために――
長かったレギュラーシーズンも、残り半分を切っている。
ドリブンズの誇りをかけた戦いが、始まろうとしている。
日本プロ麻雀連盟所属プロ。株式会社AllRuns代表取締役社長。業界を様々なやり方で盛り上げていくために日々奮闘中。Mリーグ観戦記ライター2年目。常に前のめりな執筆を心がけています(怒られない範囲で)。Twitterをフォローしてもらえると励みになります。
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