もしも内川幸太郎が「手順マエストロ」じゃなかったら【Mリーグ2022-23観戦記2/13】担当記者:江崎しんのすけ

話は戻るが、仮に南3局で内川が【2ピン】を宣言牌にリーチをかけ、伊達が【5ピン】を止めたとする。

そうなると展開が変わってくるのが萩原だ。

萩原はリーチがかかった時点で満貫のイーシャンテン。
ラス目であることを考えると、親リーチにもある程度勝負しにいった可能性が高い。

萩原の手から【5ピン】が出る可能性はあるが、残り2枚の【南】を引いたときだけで、【5ピン】が出ない形でテンパイするのは【5ピン】【6ピン】【7ピン】【8ピン】【9ピン】の5種類、当たり牌が出ずにテンパイする可能性が非常に高かった。

もし萩原に満貫のテンパイが入り全面勝負に出られていたら、山に当たりが無い内川が萩原に放銃し、内川がラス目・萩原が2着目でオーラスを迎えていた未来があったかもしれない。

キーとなった南3局──

もし内川の選択が1つでも違っていれば、
オーラスで4着だったのは内川で、競っている雷電が2位になっていたかもしれない。

また内川が4着に落ちたことで、トップ目の伊達が攻めやすい状況になり、大連荘が生まれていたかもしれない。

土壇場のサクラナイツが迎えていたかもしれない未来。
内川が「手順マエストロ」であったからこそ、回避できた未来がいくつもあった。

麻雀牌1つ1つの気まぐれに、様々な未来が眠っている。

残り20戦あれば、我々が予測できないような展開が同じように待ち構えていることも大いに考えられる。

物語はまだ南3局
どんな結末が待っているかは、オーラスが終わるまで誰にもわからない。

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