渋川難波の受難 剣は折れども心までは折らせない【Mリーグ2022-23観戦記3/3】担当記者:後藤哲冶

点数はマイナス2万点を超えた。
これでトップはおろか、着順アップすら絶望的になった渋川は――

迎えた最後の親番、オーラス

亜樹と小林の仕掛けに挟まれ、間に合わないと踏んだ渋川が【8マン】ポンで必死に仕掛けるも。

外すターツの候補で出ていく【6マン】【5ソウ】はそれぞれ小林と亜樹の当たり牌という最後まであまりにも運に見放された展開で、渋川は丁度マイナス3万点のラスという結果に終わった。

渋川はリーチを3回打ってアガリ0。放銃5回。
チームはランクを1つ下げて5位に後退することになってしまった。

それでも、今日見せてくれた渋川の選択の数々は、嚙み合い方さえ違えばトップを量産してくれる可能性を感じるものだった。
本記事で取り上げた東パツの親リーチに対しての追っかけリーチ選択や。

東3局1本場でも、渋川はこの形から【4ピン】を打っていた。
【8マン】をチーしての1000点に魅力がなく、であれば鳴いても打点が保証されるホンイツに向かおうという打ち方。
遠くにではあるが、小四喜も見えなくはない。

大きな結果を逃さないように打つ渋川のスタイルがハマれば、特大のトップを持ち帰ってくれることは間違いないだろう。

渋川は元Mリーグ公式解説であり、Mリーガーとなる前から知っている人も多い。
彼はその公式解説を務めている間に、配信活動に力を入れ、多くのファンを獲得した。
麻雀の実績はもちろんだが、必死に自分を売り込んだ結果、渋川はMリーガーとして選ばれたのだ。

そんな渋川がこの舞台でもがき苦しんでいる。
なりたいと言っていたMリーガーになり、その結果で一喜一憂している姿は、1ファンとして嬉しく思う反面。

やはりファンが1番見たいのは、笑顔の渋川難波
レギュラーシーズンを乗り越えた次の舞台で躍動し、その笑顔を見せていることを、強く願う。

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