サクラナイツ岡田紗佳は開花宣言を夢見る 来るべき桜花爛漫の日に向けて【Mリーグ2022-23観戦記3/3】担当記者:渡邉浩史郎

サクラナイツ岡田紗佳
開花宣言を夢見る
来るべき桜花爛漫の日に向けて

文・渡邉浩史郎【金曜担当ライター】2023年3月3日

第1試合

東家:瑞原明奈U-NEXT Pirates
南家:岡田紗佳KADOKAWAサクラナイツ
西家:二階堂瑠美EX風林火山
北家:黒沢咲TEAM RAIDEN / 雷電)

毎年この時期になると耳にする、桜の開花宣言。
どういう基準で発表されているか、ご存じだろうか。

日本には気象庁が制定した「標本木」と言われる桜の木が、全国各地に58本存在する。
この「標本木」についたつぼみのうち、5~6輪の花が咲いた状態が観測されたとき、その地域の開花宣言が発表されるのだ。

東京では靖国神社に桜の標本木が存在する。近くを通りかかったらぜひ確認してみてほしい。

さて、前回サクラナイツは内川が連闘。二戦連続でオーラス、2着順上昇となる和了りを決め、二戦目ではチームにトップを持ち帰った。

ボーダーも気になるところではあるが、サクラナイツが目指すのはあくまで優勝。

内川の持ち帰った65.6ptで、チームの「標本木」の蕾が芽吹いてきた。

「600℃の法則」というように、桜の開花には温度が肝心。ここでチームの熱を下げるわけにはいかない。

そんなサクラナイツの一戦目。オーダーは、岡田紗佳

3月3日にふさわしい、華やかな対局の幕開けとなった。

【東1局】

開局5巡目、赤赤の手牌となった岡田。ここは七対子を見切る【1ソウ】切り。
両天秤なら【1マン】もあるが、ここは【4ソウ】【5ピン】という横伸びしやすい中張牌が対子のため、積極的に横に広げていこうという判断。通常面子手なら【3マン】の4枚の受け入れも大事だ。

判断通り、面子手の聴牌をばっちり入れる。
カン【6ピン】【2マン】【5ピン】のシャンポンの選択は見た目枚数でカンチャンを選択。そしてリーチに踏み切った!

これがリーチ時点で全山! 親の瑞原が【6ピン】を入れて追っかけリーチをかけるも、次に掴んだ【6ピン】が御用となる。リーチ・赤赤・裏。いきなりのマンガン加点で一歩リードだ。

そして【東2局】の親番、配牌にお出まししたのはドラの暗刻!

4巡目でターツオーバー。タンヤオの仕掛けを見てマンズのペンチャンを切っていく手もあるが……

真っ直ぐ【赤5マン】切り!
マンズのターツの情報がなく、選べない。であれば聴牌即リーへの最短距離を突き進む。
ペン【3マン】・ペン【7マン】になった時にほんのり和了りやすくなるのも嬉しいところ。

聴牌には至らなかったものの、岡田の意思が見えた一局。

そして【東3局1本場】

親が落ちて、ドラドラの手。
瞬間ロスが少ないのは両面を固定するドラ【2マン】切り。しかしここでもあくまでドラは二枚使う前提の【3マン】切りだ。
チームのオンラインPVが開催されていることもあってか、今日の岡田はいつも以上にトップを取る気合と強気に満ちている。

この【3マン】に親の瑠美が仕掛けを入れる。ドラ色の染め手が他家にはっきりと見えた。
子方としてはやりにくいことこの上ない。

岡田も一旦は【3ソウ】切り。とはいえこれで今日の岡田が止まるとは思えない。

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