(写真左から)吉野慎一監督、東城りお、魚谷侑未、茅森早香、近藤誠一
近藤 力が足りなかった、ということだと思います。今回のファイナルは初日も最終日も連闘を任されていたわけですけど、チームメートやスタッフ、ファンの方々の期待に応えられなくて、とても残念です。
(いったんは逆転した)あの局は、よくツモれたな、という方が大きかったです。あれで流局していたら大昔に切った5sはなんだったんだ、という話にもなりそうですし、微妙な選択でした。裏も乗って4000-8000なので、これは大チャンスが来たと思いましたけど、一発では足りなかったということですね。次こそは優勝したいと思います。
茅森 4人とも、ここで勝ったらいいな、という場面で結構勝っていたので、みんなそれぞれ頑張ったと思います。最後は本当にあと一歩のところで届かなかったのでちょっと悔しいですけど、全体的にはよかったのかな、と思っています。
断トツで負けていたり勝っていたりするよりは、勝負としては楽しいのかなと思います。優勝できる力はあると思うので、また来年頑張りたいと思います。
魚谷 個人としてはあまりいいところがなく、みんなに連れてきてもらったファイナルだった、というのが今シーズンの感想です。来年は私が連れて行くぞ、くらいの気持ちで戦えるように、自身の弱いところもすごく分かったので、そういうところを反省して来期に向けて麻雀の勉強も頑張りたいと思います。
(東城選手について)思った以上にすごく奮闘してくれて、しかも入ったときよりも麻雀が全てレベルアップしていました。来年にさらに期待ができると思いますので、来年はさらに強いチームになって帰ってこられるのではないかと思います。
東城 正直、数字的なところで言うとそんなに貢献はできていないですけど、私からしたらめちゃくちゃ上出来だったんじゃないかと思っています。最初の目標としてはチームに迷惑をかけない、個人ではプラスマイナスゼロくらいでなんとかやれたら、というところから始まっていたので、個人としてはなんとかやれた1年目だったのではないかと思っています。
レギュラーシーズン、セミファイナルと、結構大事なところでものすごいメンツに当たる、特に対照的な人と当たる局面でトップを持って帰れたのは、本当にうれしく思います。特に私はノーマークというか、データが少ない選手というのもあったので、そういうのも功を奏してトップを取れたのではないかと思いますけど、今年でかなりデータも収集されたと思いますし、私自身麻雀においてはまだまだだというところがたくさんあるので、また来年出させていただけたら、さらに精進して挑めたらと思っています。
吉野 Mリーグはチーム戦なのでチームの雰囲気をよくして、結局4回中3回負ける競技ではあるので、そういったときにまた次に頑張ろうと思えるような控え室や、そういう空気感を作っていくことを大切にして、チーム一丸となって目標に向かうところを目指してきた1年だったと感じています。
-来期のチームとしての目標は。
魚谷 もちろん、目指すところは優勝です。ただ、今日の(近藤)誠一さんの戦いぶりがフェニックスを象徴したような、辛いときでも諦めずに最後まで戦えば、今日の倍満ツモとかもあります。最後の最後は本当に1牌の後先みたいな感じでダメだったんですけど、まだ私が100パーセントフェニックスにいるかは分からない状態なので恥ずかしいのですが、フェニックスとして恥じない麻雀を打てるよう、次のシーズンを迎えたいと思っています。
-2年前の準優勝と今回の準優勝の、感じ方の違いについては。
魚谷 2年前は自身が打っていて、自身で決まってしまって優勝できず、ということでしたけど、今年は応援する立場で誠一さんの麻雀を見ていて、結果はダメだったんですけど、次に向けて勇気をたくさんもらったので、今日の悔しさは2年前のものとは少し違うなと。2年前は正直立ち直れないくらいのショックを1ヵ月くらい引きずっていたんですけど、今日は次に向けて厳しい試練を与えられたと感じたので、この試練を越えて、次に向けてステップアップしていきたいと思う1日でした。
近藤 思えば2年前も、見方によっては魚谷が最終戦で競り勝てずに準優勝で終わったという見方もできるかもしれませんけど、ハッキリ言って自分が2つハコかぶったので…。今年どうにかしたかったのですが、なかなか難しかった。優勝は難しいと、今は受け止めています。
(文中敬称略)
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さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。