終盤戦の始まり
文・越野智紀【火曜担当ライター】2023年1月24日
第2試合
東家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
南家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
西家:萩原聖人(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
勝てば賞賛、負けてもノーリスクで再挑戦。
これでも充分に楽しめますが、
「2年連続同じメンバーでファイナル進出を逃せば一人以上の選手交替が必要」
この制約から生み出される緊張感がファイナルまでの試合を盛り上げているのも事実だと思います。
残酷だけど。
昨シーズンファイナルを逃して今シーズンも同じメンバーで戦っているのが、EX風林火山・赤坂ドリブンズ・TEAM RAIDEN / 雷電の3チーム。
好調を維持して首位を走る風林火山に対して
この試合に出場している雷電は5位と際どい位置。
そしてドリブンズは8位と非常に危機的状況に瀕していました。
セミファイナル進出ラインと436.5ポイント離されたドリブンズは、次のステージに進むためには残り33試合で2着から4着の数が均等としてトップ13回が最低限の目標で14回は欲しいところ。
この絶対にトップが欲しい状況で、2023年ノートップのドリブンズ。
あと5試合トップが無ければ、残りの28試合でトップ率5割という厳しい条件になってしまいそうです。
先週までは「まだ慌てる時間ではない」状況でしたが、「もう我慢できん」のフェイズへとドリブンズは移行していました。
ただトップが欲しいといっても全ての局で攻め続けるのは無謀なので、どの局で勝負に出るかの見極めは大事です。
開局で1,300・2,600をアガった赤坂ドリブンズ園田選手は
東2局
4枚目のをチー。
場に以外の役牌が全て見え、も4枚枯れて123の三色もなし。も全て見えてマンズの一気通貫もなし。
どこからもの出アガリが期待出来ないような状況になりましたが
自力でを捕まえて2,000オールと幸先の良いスタートを切りました。
このままリードを広げて断トツになれば無理な勝負をする必要もなくなるのですが、簡単に事が進んでいかないのが今シーズンのドリブンズ。
東4局
鈴木優選手のリーチに対し現物を切ってイーシャンテンに構えていましたが
すぐに手詰まります。
ここからの選択肢は
①真っ直ぐ打つなら切り
②現状一番安全そうな牌を選ぶならワンチャンスの切り
③1枚通れば3巡凌げる切り
だいたいこの3択になりそうです。
攻めの選択切りは11種類でテンパイが入る広いイーシャンテン。
まだ通っていない牌の種類も多いので、放銃率がそこまで高くないのも良いです。
鈴木優選手にツモられて局が進む分には痛さが少ないので、放銃は避けたいところではあります。
受けの選択切りはの壁でリャンメン待ちにはワンチャンスですが、ペンに対しては壁が無いに等しいゴールガラ空きスリーチャンス。
一応イーシャンテンは維持してますがカンと3枚使いのと単騎では攻めづらく、次巡に安全牌が増えなければ新たな危険牌を切らなければいけません。
もう一つの受けの選択切り。
の2枚壁は薄めですが、1枚通れば3巡凌げるのが強み。
リーチの捨て牌2巡目にが打たれていて、愚形での待ちが少なそうなのも良いところです。
さらにを引いての待ちなら充分戦えるテンパイになります。