えっ… その牌を ノータイムで切るの凄すぎ…?!【Mリーグ2023-24観戦記 10/26】担当記者 ゆうせー

この場面だ。

寿人は、

【7ソウ】とした。

5トイツなので、七対子のイーシャンテンはキープ。ただ、メンツ手へのわたりもあるので、ツモ【2ピン】【5ピン】やツモ【發】に備えて【赤5ソウ】は残した形だ。

そして、ここに寿人の「速さ」の秘訣があると思うのだが、寿人は打【7ソウ】の段階で「次に何をツモったらどうするか」「何が出たらどうするか」のシミュレーションが終わっているのではないだろうか。

例えば、「【發】が出たらどうするか」「【2マン】を引いたらどうするか」などを考えておく。

この段階で、そのような「未来をまとめるため」の時間をとることによって、

ノータイムで、

話題となった、この【2マン】単騎リーチが打てるのであろう。

「下家の茅森が【3マン】を早い段階で切っている」

【3マン】が合わせ打たれると、出アガリも期待出来る」

「これよりいい待ちに変わるには巡目がかかるので、親のここは即リーチ」

といった情報の収集や自身がどうするかといった予定決めも、とうに終えているのだ。

もちろん状況は変わりゆくものなので、他家の切り番でも、頭はフル回転をさせねばならない。

ただ、寿人の打牌速度が優秀なのは、動作や思考能力に優れているだけではなく、「前の分岐」や「回ってくるまでの時間」といった「考えるべきときに思考を済ませているから」という面が大きいだろう。

このリーチは流局。

続く親番では、

バラバラの手牌から国士に向かい、

ノータイムで、

終盤に【9ピン】を手出し。

「もしかしたらテンパイしている…?」

と存在感を出すことも忘れない。

この局は全員ノーテンとなった。

南3局2本場に、

松ヶ瀬がノータイムで切ったのは、

ドラの【中】だ!

【西】がアンコになって役アリとなったここで、ズカリと前に出る。

「リーチ」

勝負を決めにいった!

ここで面白いのが、松ヶ瀬のリーチに対しての菅原の対応が、他家の選択に影響を与えていることだ。

菅原は、

役なしのカン【5ソウ】テンパイで、一発目に【2ピン】を押し、

続けて、

無筋の【1ソウ】もプッシュ。

さらには、

これも危険牌の【8ピン】を切り飛ばしていった。

他家視点からは、テンパイに見える押しっぷりだ。

だからこのあとに、

松ヶ瀬の当たり牌である【9マン】を止めた寿人が、【中】でオリたのも、リーチに【2ソウ】が切りにくいだけでなく、菅原の押しを警戒してのことだろう。

さらに、打速に定評のある茅森がゼンツモードだったところで少考し、

フリテンの【5ソウ】【8ソウ】ターツを残してマンズ三面張を嫌ったのは、ずっとツモ切りだった菅原に【5マン】が通っていたことが大きいように思う。

この局は、

追いついた茅森が現物の【5ソウ】を切って追いかける!

ソウズの上目が安く、巡目が少ないことからの安全策、というのが理由としては大きそうだが、

これを一発ツモ!

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