決めたラスト一回の その先の未来を── 瀬戸熊直樹が魅せた スーパープレミアムナイト【Mリーグ2023-24観戦記 3/26】担当記者 ZERO / 沖中祐也

リンシャンからツモってきた生牌【中】をツモ切っていく。

あまりの迫力にリーチしている東城の方がたじろいでいる。

あれだけ応援してくれる人がいるんだ。
絶対に最後まで諦めちゃいけない。

その姿を見てほしい。
生き様を見てほしい。

瀬戸熊を含める3者がただただツモ切りを繰り返していく。

そして瀬戸熊の執念は…

泡沫の夢へと消えた。
高宮がハネマンをツモり、トップをも逆転されてしまったのだ。
そしてこの半荘はそのまま高宮が逃げ切った。

また1つユニバースに悔しさという澱(おり)が心の奥にたまっていく。
だが、それ以上に瀬戸熊の魂は届いたはずだ。

スーパープレミアムナイトを終え、また明日から日常が始まる。
だが雷電がいつかこの悔しさを晴らしてくれる日を楽しみに待つことが、明日からを生きる活力になるのだろう。

それは雷電に限らず、どのチームにも言えること。
2000の人がいれば2000の日常があり、それぞれの推しがいてそれぞれの夢がある。

麻雀の持つエネルギーはわかっていたつもりだけど、つくづくすごい時代になったものである。

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