ここで敗退となった豊後、一瀬の姿は対照的だった。
展開を左右する場面での選択がことごとく裏目に出た一瀬。
「自分の力不足」
と、全てを懐にしまって笑顔で感想を語ったのに対し、豊後は込み上げる想いをはばからずに表に出した。
「今回の出演が決まって、想像以上の応援や反響をいただいた。」
涙で言葉が詰まる豊後。
涙の理由は、自分の想像を超える多くの応援に報いることが出来なかった悔しさだろう。
冒頭、私は豊後が「仕事着」でこの場所に現れたことに「覚悟」を感じたと述べた。
たくさんのファンからの声援に応えたい。
日頃からお世話になっている方に対する感謝を示したい。
それらをこの場でどうやって表現したら良いだろう?
晴れの舞台には、より美しく着飾っていたい。
個人的なその気持ちよりも、自分の居場所である「麻雀遊戯王」のユニフォームでこの場に立つことが、ファンやお世話になっている方を喜ばせることになるはず。
きっと、そう考えたのだろう。
職業人・豊後葵らしい「覚悟」を示した姿であったと私は感じたがいかがだろうか?
この日のためにRMUの空川サラダプロが制作したTシャツ。
それは、どんなドレスよりも彼女を一際美しく飾っていた。
またこの舞台で観られる日を楽しみにしたい。
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