ここは本田の切ったのポンから発進。
とのくっつきだが自身の目から三枚四枚三枚見えている。
決して良いイーシャンテンとは言えないが、そもそものリャンシャンテンもの三度受けと相当厳しかったため、ここは妥協気味の選択。
がチーできて、なんと山に三枚のペン待ちになる。
岡田もホンイツ聴牌の形から、一気通貫が付く変化。こちらも親のマンガンで臨戦態勢だったが……
和了りをかっさらったのは本田! 打点こそ300・500だが染め二人の間を縫うソウズ待ちでこの局を躱し切った。
二人別々の染め手がいれば、残った色はノーガードになることを活かした本田の見事な躱し手でこの窮地を乗り切る手。
また太の染め手以降も、岡田の染め手でピンズが安くなることを見越したうえでのシャンテン戻しが見事だったと言えよう。今回は対面同士だったが、特に上家が染め手をやっているときは下家は多少厳しい染めの仕掛けでも成功することがある、というのは頭に入れておくといいだろう。
【南1局】
今回の染め手はまたしても太。親番・暗刻からをポンして打。こちらもターツ壊してホンイツに行く気満々だ。
を持ってきて、即暗カンと行く。
これは仮に新ドラでやが乗ったなら、ホンイツに行かずに和了りやすさMAXに取りたいという判断から。カンを先延ばしにすることなく進めた。
結果、捲れて乗ったのはまさかの残した。こうなるとドラ1、符が現時点で20+40の60以上。5800~の聴牌を取れるケースがあるため、ホンイツにこだわらなくてもよくなった。
和了りにこそ結びつかなかったが、役牌カンツであまり降りない親番だからこそ、この選択肢を脳内に入れておくことは重要だといえよう。
【南2局】
ここでの染め手はまたまたまたしても太。ここまで和了りに結びつくことはなかったが何度目の正直かのチンイツが見える形。
この手牌、次の太のツモ番が写るときには……
この理牌になっていた。
わざわざをメンツとしてあったところから抜いているのは、を鳴いた時に自然に見えるように、つまりを鳴きたいということ。
そしてをポンした時に対子が透けないようにしている。
これもやはりリーチのみの手順よりも、鳴いてチンイツのマンガンを狙っていくことに焦点が置かれている。
ここで注目すべきは太のピンズが切れていない河から突然の落とし。
普段ならこれはメンツ手からチンイツ移行のケースがあり、しかもその場合は「もともとメンツ手として使うこともできた→ピンズの形が整っている」というなかなかに危険信号なのだが、今回はが三枚切れで比較的両面ターツ落としの中でもおとなしいほうに納まっている。
岡田の逃がしそびれたがクリーンヒット。ついに成就した染め手は太のトップを決定づけるものとなった。
1半荘にこれだけ染め手の分岐点が出てくる珍しい半荘であったが、特に印象深かったのはやはり太の染める染めないの仕掛けも含めた判断であろう。
チームスコアも緑色に染まってきた。残り半分、この染め手はどう変化するのか。