三つ巴のオーラス、交錯する4者の思惑、渡辺太の悩み…【Mリーグ2024-25観戦記 12/24 第1試合】担当記者 #高倉拓馬

太の手牌はずっと難しい。今度は【4ピン】をポン。

清一色への再始動、そして単騎テンパイにしておくことで流局時のテンパイ率を上げようとする仕掛けだ。

そして、太の手牌はついに最終形へたどり着く。

中膨れ、一枚切れながら【7ピン】単騎でテンパイ。この手は、危険牌を止め、回りに回り、ついに最終形と相成った。

太が最終形へたどり着いたころ、今度は瑞原に悩みが訪れる。

この手から【7マン】をチーして偶然のテンパイ狙い、そして太にハイテイを渡す動きを取った。

松ヶ瀬が明らかにベタオリをしているため、終盤の危険牌ツモは降りて2着期待を取る動きも想定される。

アガられて着落ちする危険もはらむが、局が続行したときの危険と比べて大差なさそう。

残りは2巡。かなり通りそうな【5ソウ】

「ポン」の声。

声の正体は降りに回っていた松ヶ瀬。

ここでポンをしたのは、自身がテンパイであることを見せないと、残り2回のツモで太が超危険牌を掴んだ時に降りられてしまう。太に押させることによる放銃期待、そして局が続行することによるトップ狙い…

では、ここでは何を切るのか?【1マン】を打って試合終了、それとも浮いている【6ピン】【南】を打つのか…

 

松ヶ瀬から放たれた牌は、【6ピン】

オーラスの12分にわたる激闘は、黒沢のアガリ、そして瑞原のトップで幕を閉じた。

一巡で手牌も状況も目まぐるしく変わる、濃密な一局であった。

 

この日はドリブンズが今年最終節。

次回から、全てのチームが最終節を迎えることになる。

笑って来年に臨めるのは、どのチームか。

 

 

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