アナタは押す?ていうか押せる??渡辺太【スーパー押し引き何切る】!【Mリーグ2024-25観戦記 2/13 第2試合】担当記者 ゆうせー

このような解析となった。

【4マン】の評価が低めに出ているのは、前の巡目にNAGAの評価に反して残した牌を「そんなに残したいのか~」と、手に置く方向で補正評価してしまうNAGAの特徴が出ているようにも思う。

通称「忖度機能」と呼ばれているが、1巡前は、

ニシキタイプのNAGAは【4マン】をオススメしているところ、太は【8ピン】を切っている。

だから、次の選択で【4マン】を「手に留めたいのね、わかったわかった」という力が、多少働いていると考えられるのだ。

難しい話をしたものの、

だからといって、【4マン】が第一推奨になるかは微妙なところだ。

ただ、【4マン】の上にバーが伸びている時点で、最適打牌の可能性があるとNAGAも考えていることは分かる。

少なくとも、打【4マン】も悪い選択ではないと言えよう。筆者もここは、腹を括って【4マン】を切りたいと考える。

この【4マン】は無事に通過し、

テンパイして追っかけリーチだ!

通ったドラ【3ソウ】ではなく無筋の【6ソウ】を切ることで、打点的な妥協を一切しないところも「強い」。

「ロン」

太が内川をとらえた!

メンタンピンドラ赤、そしてなんと裏裏で12000!

一撃で太は2着目まで浮上し、オーラスを迎える。

南4局の終盤に、太の手が止まった。

【7ピン】【1マン】を切ればイーシャンテンの手。

下家の内川は、

10巡目にリャンメンで【8ソウ】チーをし、【1ピン】を切っている。

ここで太は…?

A.【7ピン】押させていただきます。

B.いったんイーシャンテンキープの打【1マン】

C.メンツを崩して打【1ソウ】で「太絞り(ふとしぼり)」

太が選んだのは、

C.太絞りだ!

自分がノーテンになってでも、内川に鳴かせない道を選んだ!

キーとなるのは、太がインタビューでも話していたが、

内川が「今、【白】を切ってきた」ことだ。

言い方を変えるなら、「【白】を切るまではテンパイしていなかった」ことになる。

また、ここはテンパイノーテンが重要なので、安全を捨ててでも、内川は使えるフォロー牌(【3ピン】【3ピン】【4ピン】【3ピン】など)を持ちたい場面である。

一方で、今、内川の手にありそうな未完成のマンズやピンズのブロック候補は、多く挙げられる状況だ。主に、マンズは【1マン】【6マン】、ピンズは【2ピン】【8ピン】である。

ということは、「内川が持ち替えたいフォロー牌の候補もたくさんある」ということだ。

例 【2マン】【4マン】【4マン】【6マン】【3ピン】【5ピン】【6ピン】【7ピン】【8ピン】【白】 ツモ【5ピン】→打【白】

すなわち、今イーシャンテンで、フォロー牌と【白】を持ち替えたという「パターンそのものが多く存在する」ので、それだけ内川は「現在ノーテンである」可能性も高まる、と考えられるわけだ。

それならば、ここでガッチリ太が絞りきると、両者ノーテンでの流局が見えてくる。それは太が2着となるルートだ。

もう、【1マン】も役ナシで鳴いてくる巡目。おいそれとは切れない、という判断だろう。

ちなみにNAGA5タイプは、

メンツやターツを壊す選択に評価が低めに出るうえ、下家のブロック読みもざっくりとしたもの(こんな河のときはこの辺を持ってそう~、くらいのもの)なので、【1ソウ】の評価は低めである。

実際、内川の手は、

このリャンシャンテンであった。

この局は、

太の狙い通り、流局となり、

太は2着でこの試合を終えた。

押すときは押し、引くときは引く。

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