奇跡の四暗刻単騎テンパイを組み上げ、見る者の胸を踊らせた。
そして今シーズンは、チーム最多の31試合に登板。156.1ポイントのプラスをチームに持ち帰り、チームの仲間や雷電ユニバース(サポーター)から、厚い信頼を受けている。
また、先ほどは、本田の仕掛けを取り上げたが、この半荘では門前手順の精度の高さも窺えた。
少し局を戻して、東2局、

親番の本田の手は、中盤に差し掛かるところで、こうなっていた。
さて、

何を切るか──
本田は、

を切った!
いわゆる「リャンシャンテン戻し」の選択だ。
「が4枚切れ」であることが大きい。
打としてリャンメン固定をすると、このあと
がさらに薄くなったときに困ってしまう。
だから、+
で「リャンメン&シャンポン受けの、1メンツ1雀頭構成にする」と、しっかり決めた格好だろう。
あとは、の連続形を伸ばして2メンツを見ておけば、すでに出来ているソウズ1メンツと合わせて、「4メンツ1雀頭」が完成する。
また、自分に赤もドラもないことから、他家の押し返しに備えて愚形部分を払い、勝負出来る形を作りにいった、という狙いもあったそうだ。
では、このあとの手順を見ていこう。
10巡目には、

を引き入れて、狙い通り、盤石のイーシャンテンに。
そして、

あのとき残したをアンコにしてのテンパイ!
これを、

すんなりとツモって1000オール。
打点こそ低いものの、

見事な手順であった。
さて、東場の親番は、このアガリしか出なかったが、
南2局では、

リーチ一発ツモ裏の4000オールを引きアガる。
これで、一躍トップ目に。
さらに、次局が凄い。
見ていて、思わずのけぞった方も多いことだろう。

下家、堂岐のリーチと、対面、寿人のピンズ仕掛けに、上家の優が対応する中で、
トップ目の本田は、

追っかけリーチを敢行したのだ!
このリャンメンテンパイを決定打にすべく、ガチンコ対決を挑んだ本田。
結果は、
「ツモ」

「3000-6000は、3100-6100」
寿人のハネマンが飛び出した!

優と堂岐の表情が、アガリの鮮烈さを物語る。
寿人が本田を射程圏内に入れながら、勝負の行方はオーラスへと持ち越されることとなった。
南4局は、

親の寿人が、に続いて
をポン。
どちらも役牌。
迫力ある仕掛けだ。
「チー」

そこへ、本田も応戦する。