浅井堂岐、裏ドラ5枚の快勝劇〜熾烈な2着争いを制したのは?【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/3 第1試合(麻雀チャンネル)】担当記者 千嶋辰治

かつて、自らの出番があまりなかったゲームを「三人麻雀」と自虐ネタにしながらも、そんな記事を広めてくださった心優しき柔道家、小林剛

前述の2人が打撃系の格闘家と例えるならば、小林はそれに加えて寝業も駆使するオールラウンダー。

「小林はなんでもある」

と他家に思わせるところに小林の強さが垣間見える。

 

南4局1本場

最低でも2着を死守、あわよくば大連荘により堂岐を逆転したい小林に赤2枚のチャンス。

場風の【南】から切り出すと、

松本と3,300点差で3着争いを演じている寿人がポン。

供託1本、1本場という微妙な点差。ここは足を使って追いすがりたいところ。

対する松本はご覧の手から【3ピン】を切ってトイツをほぐしていった。

寿人との差も気になるところだが、2番手の小林との点差が7,100点。ドラの【1ソウ】チャンタを絡めた白ホンイツならば逆転可能。

上と下とのバランスを睨みながら、こちらも仕掛けを意識した構想で手を進めていく。

 

親の小林の手に戻りたい。

ピンズをがっちりと連結する【6ピン】をツモ。

【3ピン】が堂岐によって2枚切り出されてしまったが、これでピンズ2メンツを目論むことができそう。

 

そして、寿人。

手においていた【中】がトイツに。

ダブ【南】だけの2,000点だと合計3,300の収入。松本以外からの出アガリでは同点3着となる。

ここは【3ピン】の早い出を嫌って両面ターツ払い。

こうしておくと、【中】かペン【3ソウ】が埋まることで共に単独3着へ浮上することができる。

 

親の小林以外にアガってほしい堂岐は同巡、

この手から役牌を絞らずに【白】をリリース。これを松本がポン。

ここまで目論みどおり。寿人と松本の競り合いに乗じて今シーズンの初トップが見えてきた。

 

しかし、そうはさせないと小林。

ピンズの三面張形を固定する打【7ピン】

先切りで将来への布石を打つ。

そして、局面が大きく動いたのはこの直後。

松本が切り出した【中】を寿人がポンしてイーシャンテンに。

この動きで小林に【4マン】が流れ、

ご覧の広いイーシャンテンに。そして、

すぐにテンパイ。ここで小林の手が止まった。

どうする、小林?

「リーチ。」

下家の寿人があからさまなソーズの一色気配にも関わらず、小林の選択は打【赤5ソウ】でリーチ。

これを寿人がチーしてダブ【南】中赤の満貫テンパイ取りへ。

しかし、テンパイを取ると出ていくのは【1ソウ】

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀シリーズ 新刊情報/