熱論!Mリーグ【Thu】
魔法が解けた高宮まり
その時、狂戦士は
少女になった
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2018年11月8日
スケジュール欄に忘年会の予定がぼちぼち書き込まれる季節になった。1年が過ぎるのは本当にあっという間だ。
麻雀仲間との忘年会。何切るの話はもちろん出るとして、今年はMリーグの話に花が咲くことだろう。
好きな選手は? 推しチームは??
そんな話題で、男女問わず非常に多くの人が好きな選手として名前を挙げるであろう、
高宮まり選手、なんと今日がお誕生日とのこと。
他にも高宮のプロフィールについて、なにか気の利いたことがないかとネットで調べたみたら、
「高宮まりが彼氏と結婚??」
という記事があった。読んでみたところ、そこに書かれていたのは、
『結婚はしていないが彼氏がいる可能性はある』
という1ミリも役に立たない情報…
雀士の魅力は麻雀に有り。なにはともあれ、対局を観戦することにしよう。
1戦目
東1局3本場
いきなり点棒が大幅に減ってしまった高宮。ここで反撃のチャンスが訪れる。
ターツ選択の場面だ。ここはミスをしたくない。河をよく見て決めないと…
その河がこちら(白い牌が手出し、暗転している牌がツモ切りです。)
下家の茅森は、8巡目にをチーして打としている。
3巡目にとあるところからを切っている可能性が高い。ピンズの一通ならば、ホンイツを見るので切り出しが字牌からになることは少ないだろう。役牌の目も薄く、真ん中の牌がバラ切りされていることからも123の三色が濃厚だ。
高宮はを払っていくのがいいだろう。
しかし…
高宮の選択は。このあとも払っていく構えをとった。
が計3枚切られていることからの選択だと思うが、
は「ロン」と言われることだけでなく、「チー」と言われてもまずい牌。
茅森に先にアガられてしまっては、自分がアガることができなくなってしまうからだ。
ここは自身のチャンス手を成就させるためにも、
を払っていく方が良いように思う。
結果は…
絵にかいたようなド裏目。
思わず高宮も渋い表情。さらに追い打ちをかけるように、
高宮のアタリ牌になるはずだったを瀬戸熊がツモ切る。
開局から連荘している親番でこの手格好。勢いを大事にする瀬戸熊がそう簡単にオリに回るとは考えられず、高確率で瀬戸熊からアガれていたことだろう。
このとき、
茅森はカンでテンパイしていた。万事休す…
その後茅森がツモアガリ。テンパイが入らなかった高宮は放銃こそ免れたが、暗雲立ち込める立ちアガリとなった。
東3局
高宮の通り名は「淑女なベルセルク」。バーサーカーと同じ意味なのだが、ベルセルクと表現するほうが耽美な響きがするのはなぜだろうか。「ル」の音がちょっと艶っぽいからか。
ともかく、高宮の武器はその攻撃力。少し盛り返して迎えた親番、
この手牌。高宮は打とする。
のトイツ落としでタンヤオに向かう手もある。しかし、そのルートだと仕掛けは効くものの5800止まりになってしまうことが多い。
自分は親。リーチまでたどり着いたら一人旅になることも大いにあり、ツモることが出来れば4000オールからだ。
リーチ攻撃の得意な高宮らしい、門前手順の道を選んだ。
このツモで、打。5ブロックが強い形で決まる。
さらに、ソウズの最終形が両面へと変化。