熱論!Mリーグ【Fri】
Mリーガーの“選択”
僕たちは魚谷の変化に
いくつ気付けたか
文・masasio【金曜担当ライター】2018年11月23日
突然だが、麻雀において最も大事なことはなんだろうか?
打点意識?まあそれも大事だ。
スピード?もちろん大事。
しかし一番大事なのは「気付き」ではないだろうか?
相手の何気ない切り出しからも、気付けることはある。
一見何気ない手牌でも高い手になる可能性を秘めていることがある、そこに気づけるか。
特にMリーグのように限られたメンツで、限られた回数を打つ場合、対戦相手の微妙な変化に気付けるかどうかも大事になってくるだろう。
選手たちの素晴らしい選択を皆様にお伝えできるよう「気付き」を大事にしたいと思う。
ポイント状況はこちら。
80戦打って上位4チームが次のステージへ進むことができる。
まだ始まったばかりだと思っていたが、もうすぐ折り返し。
私の感想としては「良かったな」というところがまず一番だ。
何が良かったのかというと、どのチームもまだ優勝の可能性を充分に残している。
ポイントが離れすぎてしまうとどうしても負けているチームが無理をせざるを得なくなってしまう。
もちろんそれはそれで別の面白さはあるのだが、今はまだ7チームの白熱した争いを見ていたいなというのが正直なところだ。
本日は3位から6位までのボーダーをめぐる戦い。
特に順位を落としてきているアベマズ、パイレーツは再び上位に返り咲きを狙っているだろう。
対戦相手はこちら。
個人1位の多井と19位魚谷の最速対決、ロボVSセレブと見どころの多い組み合わせだ。
東1局から局面が大きく動く。
バラバラの手牌を丁寧に進めた黒沢。
ソーズのリャンカンができて、ドラのを切った。
セレブな黒沢のことだからかいっそのことかと思ったが素直にドラのを切った。
このドラを多井にポンされた次巡
絶好のを引いてテンパイ。
当然のリーチ!!!
・・・せず。
「強気のヴィーナス」
黒沢の愛称だ。
強気なら当然リーチじゃないのかと言いたくなるが、黒沢の強気とはそういう次元ではないのだ。
多井にドラポンが入っている局面。
打点的にはドラポンには見合わない。
もしを引いて高め三色になれば勝負しよう。そういう次元での強気なのだ。
さらに自分の手は字牌が多く、オリるのには困らなそうだ。
手替わらずに終盤になればオリきれるということだろう。
ドラポンが入っているにもかかわらず、自分の三色の手替わりに冷静に気付いていた黒沢ならではの選択だった。
この局はドラポン多井が小林から8000出アガリ。
東2局
8000放銃した小林が繊細な気付きを見せる。
ここからなんと!
普通はか。
この巡目ならポンに備えて切りが普通だろう。
下家の多井の河がこちら。
多井は字牌から素直に切り出しており、ダブも一番に切っている。
通常ならなんてことはない河だが、多井は堅い打ち手、なおかつトップ目だ。
さらにのペンチャン落としも入っている。
かなりまとまっているとみてよさそうだ。
も危険だが、マンズがほとんど出てないのでマンズが急所になっていると見たか。
事実を切れば多井にテンパイが入るところだった。
この後マンズがまとまって・・・
3メンチャンに手替わってリーチ!
多井から8000を取り返した。