魚谷侑未が牌で語るMリーグで勝ち切るための心と技術5選【熱論!Mリーグ】担当記者:ZERO

熱論!Mリーグ【Tue】

魚谷侑未が牌で語る

Mリーグで勝ち切るための

心と技術5選

文・ZERO【火曜担当ライター】2019年11月5日

みなさんは、今シーズンから、対局が開始するまでの時間が短縮されていることにお気付きだろうか?

前日までのハイライトや、選手の事前インタビューなどがカットされ10分は早く始まるようになった。以前だと対局開始が19:20過ぎだったのが、今は19:10にはもう始まっている。

さて、レギュラーシーズンも1ヶ月が経ち、少しずつ好調者・不調者がハッキリしてきた。


(画像データは Mリーグ成績速報(非公式)様より引用)

ベテラン2人が絶好調なのと、寿人やたろうといった実力者が下位に沈んでいるのも面白い。

そうそう。私がTwitterやアベマのコメントを見ていて常々感じるのが、人は「結果」に左右されすぎている…ということだ。

押しの選択1つとっても、放銃したら叩かれて、アガリ切ったらさすが、となる。

トリッキーな仕掛けも園田がやれば「マジック」と言われるが、新人女流がやるとクソ仕掛けと言われる。

特に「ビタ止め」「見逃し」にファンは興奮しやすい傾向にある。

その選択が正しいかどうかでなく、止めた牌が当たりだったら人は驚嘆し、見逃してツモると熱狂する。

すべては結果ありき…なのだ。

もっと選択の是非を議論してほしい…過程を大切にしてほしい…

と、以前ならそう思っていた。が、一周回って結果で語られるのも健全なのかな、と思うようになってきた。

例えば私がフィギュアスケートを観ているときに細かい技術やルールの話をされても、よくわからない。でも、日本の選手がコケずに滑りきったら「うぉおお!」ってなるし、滑った後に感極まって泣いていたら「真央ちゃーん!」となる。

Mリーグを観ている人の半分はこのような麻雀に詳しくない人なのだ。何が正しい、などわかりようがないので、結果に一喜一憂してしまうのは仕方のないことだろう。

また、本当に正着か否か、を判断するのは非常に難しい。

打っている人にしかわからない間があったり、深い洞察があったりすることもある。

転がしてしまった牌によって選択を変えたりすることもよくある。

そもそも、勝負の世界は結果が全てなのだ。

いくらいい当たりを打っても野手の正面に飛べばアウトだし、いくら選球眼がよくても審判にストライクと言われれば三振だ。

勝って称賛され、負けるとヤジが飛んでくる…というのは、至って健全な姿なのかもしれない。

ただ1つだけ言いたい。

「批判も応援のうち」

これは自分もそう思うし、実際自分が書く観戦記には必ず1つは疑問手を挙げて世に問うようにしている。

しかし「批判も応援のうち」だからといって好き勝手言って良いわけではない。

汚い言葉を使ってなじったり、攻撃的な文章で叩いたりするのは、「批判」ではなくて「悪口」もしくは「暴言」という。

たとえ言っていることが正しくても、そのような文を見る全ての人はいい気がしないだろう。

ちなみに、私が反対意見を書くときは、場況や点棒状況をできる限りしっかり見た上で、打ち手の意図を先に書いたあとに、私だったらこういう理由でこうする、という書き方をするようにしている。

議論は活発になされるべきだし、批判はダメ!という雰囲気は良くない。

しかし、汚い言葉を使っての「悪口」は「麻雀打つ人ってやっぱり怖いんだ」となりかねない。「批判」ですらなく「反対意見」になるように、私も丁寧な言葉遣いを心がけたい。

えっと、これは観戦記だった。(笑)

本日は、1試合目の前原プロの押しっぷりも取り上げたかったのだが、スペースの都合上で2試合目に登場した

魚谷侑未プロに焦点を当てていきたい。

東2局

❶魚谷は迷わない。

基本的に魚谷の打牌スピードは速い。

Mリーグの中で誰が一番速いかと聞かれたら…

こちらの方になると思うのだが、もしかしたら魚谷はその次に速いかもしれない。

打牌だけでなく、ポン・チーの反応も速い。

それでいて決定的なミスはほとんどなく、集中していることが伝わってくる。

それらは全て、魚谷のこれまでの鍛錬の賜物だ。

魚谷の著書

「麻雀が強くなるための心と技術」

にはこう書かれている。

麻雀は4人で遊ぶゲームであるということ。

人がいなければ成り立たないゲームであるということ。

相手への礼節はもちろん1番大切です。

その次に大切になってくるのが「自分のことで相手の時間を必要以上に奪わないこと」になるんです。

(中略)

「早く切れるように努力すること」

これは、残念なことに、やろうと思わないと出来るようにならないのです。なので中級者、上級者になっても毎回長考する方もいます。これは癖として染みついてしまうとなかなか改善することができません。

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