熱論!Mリーグ【Tue】
もがき苦しむ内川、藤崎…
マエストロと忍者が味わう
Mリーグの重みと忍耐
文・渡邉浩史郎【火曜担当ライター】2019年11月5日
Mリーグも本日火曜日の戦いで、出場した4チームが全体の1/4を消化したことになる。
こちらは本日の試合が始まる前のチームスコア。新チーム、KADOKAWAサクラナイツが長い間首位をキープしていた。
中でも最年長Mリーガー沢崎誠の活躍が顕著だ。10回出場してトップ3回2着5回、一人で152.6ptを稼いでいる。
サクラナイツは岡田紗佳もプラスでまとめているが、対照的に不調からブレーキとなってしまっているのが……
内川幸太郎だ。
これまでに5回出場してトップを1回とってはいるものの、やはりラス2回が痛い。トータルポイントも沈んでしまっている。
1回戦に先発した内川。自身のマイナスもそうだが、チーム状況も2位や3位がすぐそこに見えてきている。なんとか稼ぎたいところだったが……
1回戦のオーラス、致し方ないとはいえ、痛恨の放銃で3着落ち。
2回戦を残しての結果だが、ついに首位の座を明け渡してしまった。
しかしサクラナイツのオーダーは連投。2回戦も内川に託すことを決めた。
さて、この2回戦には内川同様、今年から参戦するも不調にあえぐ選手がもう一人登場した。
「麻雀忍者」として知らない人はいないほどの実力者だが、Mリーグでは展開に恵まれず、なんとか失点を抑えているといった印象だ。
この不調者二人と好調な魚谷、多井がぶつかる展開になった本日2戦目、早速見ていこう。
【東1局】
開局、藤崎に好配牌が入る。
第一ツモでドラのを重ねてこの形。二面子が完成しており、ピンズの形も両面に変化しやすい。勝負手だ。
3巡目にカンのテンパイが入るもここはダマテンとした。
役なしドラドラのダマテンである。カンでリーチを打つ人も多いのではないだろうか?
リーチを打ったときと、打たないときのメリットを考えてみよう。
【リーチを打つメリット】
・ドラドラの中打点で、比較的良いカン待ちのリーチである
・リーチを打つことで、他家の手牌進行を止める効果が期待できる
・このままをツモった時に満貫以上のアガリになる
【リーチを打たないメリット】
・手替わりで良形や、タンヤオ・平和・赤引きなどのさらなる高打点が見込める
・二ポンやチーで仕掛けての満貫が見える
といったところだろうか。今回藤崎の選択はダマテンであったが、これらの情報から、みなさんならどうするか、ぜひ考えてみてほしい。
すぐに理想の手替わりであるを持ってきて、リーチ!!タンピンドラドラの、ダマテンでも満貫の形だが、巡目の早さと待ちの良さからさすがの忍者もリーチといった。
多井にソウズのホンイツのテンパイが入るも、藤崎がツモ!
これで藤崎が一つ抜け出す形となった。
一方で辛いのは内川、親番を6000点の親被りで落とすことになってしまった。
東2局は魚谷から多井へホンイツ・・ドラ3・赤の12000点の放銃。多井のドラポンに対して魚谷も親リーチを被せたが、めくり合いに敗れた格好だ。多井はリーチ棒合わせて13000点の加点。藤崎を追い上げる。
【東3局】
6巡目に内川がこのテンパイ。
ここはドラを切ってダマテンとした。
平和のみで手替わりも少ないが、ここは手出しの濃い藤崎に対応する形のダマテンだろうか。
実際に藤崎はこの形。平和ドラドラ赤のイーシャンテンだった。
次巡、藤崎がツモ切ったを捉えて平和の1000点のアガリ。
仮にもう少し巡目が早かったら、もしくは手出しが濃い人がいなかったらリーチに踏み切ることもあったのだろうか。ぜひとも知りたいところである。
【東4局】