熱論!Mリーグ【Mon】
徹底検証!
魚谷侑未のオーラス
はたして白は切るべき
だったのだろうか??
文・ゆうせー【月曜担当ライター】2019年12月9日
1戦目のオーラス。
魚谷侑未は苦悶の表情を浮かべていた。
親の石橋伸洋が、
に続けてドラのをポン。
対する魚谷は、
この手。3着に上がることの出来る、リーヅモタンヤオが目前。勝負の構えだ。
引いてきたも、
「カン」
即座にカン。リンシャン牌には何がいる…
…。
ここで冒頭のシーンに戻るわけだが、
(牌譜は、トガシの麻雀X研究所様からいただきました)
※暗い牌がツモ切り、明るい牌が手出しです。
はたしてこのは、自身のアガリを目指して切った方がいいのだろうか?それとも、放銃だけは避けるために切らない方がいいのだろうか??
この局について、試合後の魚谷と検証をさせてもらった。この記事ではその模様をお届けしたい。
まずは、「石橋の仕掛けをどう読むか?」である。仕掛け出しのシーンに戻ってみよう。
石橋は、をポンして打。
そして、
手からのトイツ落としをして、
をポン。打とした。
魚谷『のトイツ落としが入っているので、を鳴いたときにテンパイだと思った』
なるほど、のトイツ落としが終わった段階では、石橋の手がトイトイだと仮定するとテンパイしていないことが多いだろう。その巡目まで、手に不要だったが残っているからである。
一方、トイツ落としの後にをポンしたときにはテンパイ濃厚だ。
のトイツ落としとなる段階は、ツモってきた牌を合わせた11枚が
XXXYYZZ ポン
という構成になっているからだ。
例 ポン
→打
ポン
→出たをポン打でテンパイ
また、アンコがない5トイツならば仕掛けてリャンシャンテンのトイトイに向かわずに、チートイツのイーシャンテンをキープする公算が高い。ここは、
「アンコが1つ、2回目のポンで、石橋はトイトイのテンパイを入れた」
可能性が高いと読むことが出来る。
ここで一つ言えるのは、魚谷の手で一旦あたりを切っておいて、テンパイしたときまでをあとまわしにする、のはそれほど効果がないということだ。
今通らないのならば、数巡後に自分がテンパイしたときにもは通らないはずだ。逆に言えば、魚谷テンパイのときにが刺さらないケースだったならば、この巡目でも白は刺さらない。魚谷の手を狭めないためにも、今切るかどうかの判断が迫られている。
さて、魚谷の判断は、
魚谷『ここでを止めたら手が終わってしまう。また次局にハネマンをつくれるかどうかもわからない。自身はラス目ということもあって、暗カン出来たこの手で、20000~40000点の価値がある着順アップを狙って白を切った』
1000-2000ツモなら着アップも込みで、24000点相当のチームポイントを得ることが出来る。リーヅモタンヤオ裏3などのハネマンなら52000点程を獲得することとなる。ここでアガリ切った場合、大きなリターンが存在するのは確かだろう。