負けるのは嫌なので攻撃力に極振りしたいと思います/作・沢崎誠【熱論!Mリーグ】担当記者:真中彰司

「こういう時はね、黙ってても勝手にアガリが転がり込んでくるんですよ」

しかし、滝沢のポンでツモ順を変えられてしまう。

「あらら…せっかくいい感じだったのに…」

夜食におでんを食べようとしたのに、お預けを喰らったような顔だ。

相当アガリを確信していたのだろう。

その確信が当たり、次のツモは

ドラ3の佐々木には止める理由もなく、音速で河に放たれた。

 

「危ない危ない…上がれて良かったですよ」

こうなればもう止まらない。

東3局の親番では、ダブドラ1の2000オールを軽快にアガって連荘。

続く東3局1本場では、ベテランならではの技が光る。

あらかじめを先打ちしておいて…

索子が伸びてきたところでの対子落とし。

これにより他家の意識をピンズから外している。

そこに佐々木から先制リーチが入る。

タイミング良くカンを引き入れ、寿人の現物のでテンパイ。

「藤崎さんの忍術ほどではないが…ヤミテンにしておこう」

このが寿人のリーチに回っていた瀬戸熊から打ち出され、勝負あり。

技ありの12000で、この半荘のトップを決定付けた。

ちなみにこの後、沢崎は連闘。

最年長Mリーガーながら、41戦目の出場という奮闘っぷり。

しかし、連闘の沢崎は確か…

いや、結果は言わないでおこう。

負けず嫌いのマムシが、攻撃力に全振りしてフェニックスを猛追する。

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