逆転に次ぐ逆転!熱血な村上淳と冷静な内川幸太郎のデッドヒート【Mリーグ2020観戦記12/18】担当記者:真中彰司

するとこれが大正解で、引きで4面待ちの最強リーチが完成。

リーチ超人も納得のうなずきっぷりで、またも「リッチ!!」の発声が響き渡った。

これも当然のようにツモアガリ。

さらに裏も乗せて6000オールとなり、一気にトップ目まで復活した。

さらに村上の好調は止まらない。

が対子に、赤が3枚という大物手が入っている。

村上に「風」が吹いている、とでも言おうか。

早めにドラのを切って、守備も万全だ。

このドラ切りに反応したのが内川。

実はバックでをポンできる手牌だったのだが、ここはスルー。

そして、村上に待ちのテンパイが入ったところで…

村上からツモ切られたカンをチーして発進。

「789の三色もあるし、今の村上さんならも切ってくれるだろう」

完全に間合いを見切って仕掛けている。

狙い通りに村上からが打ち出され、これでのテンパイ。

山にはが1枚、が3枚、が3枚残っていた。

村上もこれを決めればほぼ勝利、という場面。手に汗が滲んでいるだろう。

対する内川は、ただ冷静に盤面を見つめている。

数巡後、ついに村上がを掴んだ!

もちろん危ないのは分かっていたが、自身の手で止められるわけがない。

静かにツモ切られた牌に、内川が鋭く「ロン」の声をかけた。

ドラポンをスルーしてからの、華麗なバック。

の対子は序盤から持っていたはずだ…ドラポンせずか、やるなあ…」

村上もしてやられたという表情。

この時点で内川と村上の差はわずか800点になった。

さらに南3局1本場、内川がリーチでたたみかける。

そして数秒後、を視聴者の目にしっかりと焼き付けて一発ツモ!

今、十段位に最も近い男、内川幸太郎

「風」は村上から内川のものになったようだ。

続く2本場でも三色・ドラ1のカンでテンパイ。

これを決めればトップは固い。

鬼気迫る表情。

卓上でしなやかに跳ねる腕。

今の内川は何者をも寄せ付けない、そんなオーラをまとっていた。

「まだか…俺のはまだか!?」

もはや顔でリーチと言っているようなものだが、リーチは掛けずにダマテン続行。

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