西原理恵子 & 山崎一夫 暑中お見舞い申し上げます!




 

暑中お見舞い申し上げます
雀荘が涼しいですよ

みなさんからいただく暑中お見舞いの数よりも、税金の督促状のほうが多い今年の夏でございます。
私の場合は自業自得ですが、中には本人に落ち度が無いのに税金で苦労してる人もたくさんいます。

「山崎さんなんか、まだマシなほうですよ」

と税理士さん。

零細な下請け企業の連鎖倒産なんかホントに気の毒です。 倒産した納品先からは代金が回収できなくて、仕入れ代金や税金が払いたくても払えいんです。もちろん自分の給料もありません」

税理士さんによると、消費税が上がったら、さらに経営が苦しくなる事業所が増えるだろう、とのことでした。

「親方、雀荘のゲーム代って、なんか税金みたいですよね」

「ギクッ」

 

さて、かつての麻雀仲間だった不動産ブローカーのMさんは、お金になりさえすれば、何でもブローカーでもありました。

以前紹介しましたが、私が中古マンションをMさんの紹介で購入した時は、ローンの口利きもやってくれました。

雀荘の売買の時は、買う時も売る時もたっぷりと手数料を取られました。

要はカモられてたんですが、結果的には、私が損をしないで経済的はいくらか利益が出ました。

幸運にも経済が右肩上がりの時代だったからで、もしこれが現在のようなデフレだったら、私はとっくに破産してたかもしれません。

以下Mさんの何でもブローカーです。

 

●保証人屋。
雀荘の寮からアパートに引っ越すメンバーのために、謝礼を取って身元保証人を引き受けていました。
身元保証人の住所は雀荘でしたが、問題無かったようです。

そう言えば、私も駒沢大学の学生だったころ、一時的に高田馬場の雀荘が住所になっていたことがあります。

夏場は駒沢オリンピック公園で寝泊まりし、冬は雀荘の座卓の掘りごたつが住所でした。

 

●領収書屋
税金対策などで、領収書が欲しい人はたくさんいます。
そういう人のために、額面の5%くらいの手数料で、バンバン領収書を偽造してました。

「Mさん、そんなことをしたら、自分が税務署に追われることになりませんか?」

「税務署に追われるような身分なら、こんなことやってないよ。正直に言うと、俺の領収書が認められる可能性は低い。今回は百万円の領収書だから五万円の手数料だけど、たぶん払い損になる。でも元もと違法行為の依頼だから訴えられることはない」

 

●念書屋。
念書の種類は多種多様ですが、これも手数料と取って作ります。

「もし当該製品に不具合などがあった時は、仲介者の私が製品を元の価格で買い取りを約束し、ここに念書を差し入れます」

もちろんそんな責任を果たす気はまったくありません。

「念書なんて何の効果もないんだよ。脅された書かされたって言えばいいだから」

自分が悪いのに、相手を犯罪者扱いです。

 

●空中権ブローカー
聞き慣れないと思いますが、私もMさんから始めて聞きました。
本人は上空権とも言ってましたが、要はビルのオーナーを説得して、屋上に看板を出す権利を転売するんです。

今でこそビルの看板は空きだらけですが、バブルの時代は広告需要がいくらでもあったんです。

「サラ金の看板は相場が一段上だから儲かる」

とのことでしたが、今ではほとんど見かけなくなりました。

 

●口入れ屋。
今なら手配師か派遣の斡旋屋ですね。
当時の博打場はこうした古い物言いが残っていました。

水商売への女性の斡旋などを指すことが多いんですが、Mさんはそっちの方は縁が無かった。
主にやっていたのは、無尽の胴元を地元の顔役に持ちかけたり、会員を勧誘することでした。

無尽というのは頼母子講(たのもしこう)とも呼ばれ、昔から庶民の間で行われていた、金銭の互助活動です。

沖縄では模合(もあい)と呼ばれており、中には幼少時代から老後まで一生の付き合いになる模合もあると聞きました。

それが沖縄女性の長生きの秘訣だとも。
そういう健全な無尽と違うのが博打場の無尽。

Mさんや私が打っていた雀荘のは、1回10人10回集合の、一人当たり十万円の無尽でした。
つまり目の前に百万円を積み上げて、それを紙に書いた金額で競り落とすんです。

落としたい人は胴元に「八十万円」とか「五十五万円」と書いたメモを渡す。

少ない金額の五十五万円で落札が成立し、残りの四十五万円を、他の9人で五万円ずつ分けます。
胴元が一番儲かるシステムですが、Mさんは信用がまったくないので、胴元は無理。

なので、胴元と会員を斡旋で手数料を貰っておりました。
ちなみに私は参加したことがありませねん。