西原理恵子 & 山崎一夫 暑中お見舞い申し上げます!

無尽というのは頼母子講(たのもしこう)とも呼ばれ、昔から庶民の間で行われていた、金銭の互助活動です。

沖縄では模合(もあい)と呼ばれており、中には幼少時代から老後まで一生の付き合いになる模合もあると聞きました。

それが沖縄女性の長生きの秘訣だとも。
そういう健全な無尽と違うのが博打場の無尽。

Mさんや私が打っていた雀荘のは、1回10人10回集合の、一人当たり十万円の無尽でした。
つまり目の前に百万円を積み上げて、それを紙に書いた金額で競り落とすんです。

落としたい人は胴元に「八十万円」とか「五十五万円」と書いたメモを渡す。

少ない金額の五十五万円で落札が成立し、残りの四十五万円を、他の9人で五万円ずつ分けます。
胴元が一番儲かるシステムですが、Mさんは信用がまったくないので、胴元は無理。

なので、胴元と会員を斡旋で手数料を貰っておりました。
ちなみに私は参加したことがありませねん。

Mさんは、怪しげなブローカーでけっこう稼いでいましたが、すべてギャンブルで使い果たしていました。

「立てばパチンコ、座れば麻雀、歩く姿は馬券買い、とは俺のことだな」

Mさんに騙された麻雀仲間は、こんな陰口を叩いてました。

「立てば嘘つき座れば乞食、走る姿はツケ馬逃れ」

 

 

(文:山崎一夫/イラスト:西原理恵子■初出「近代麻雀」2012年8月15日号)

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