ディフェンスに定評のある園田賢【Mリーグ2022-23観戦記10/25】担当記者:越野智紀

ディフェンスに
定評のある園田賢

文・越野智紀【火曜担当ライター】2022年 10月 25日

第2試合
東家:魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
南家:勝又健志(EX風林火山)
西家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
北家:松本吉弘(渋谷ABEMAS)

東1局1本場、松本選手のバランス感覚。

魚谷選手の第1打ダブ【東】、第2打ドラの【9ソウ】切りを見て

安全牌を蓄えて魚谷選手の攻めに備える【4ピン】切り。
遥か遠くに123の三色が見えますが、ここまで離れていると見えているとは言いづらいレベルです。

待てど暮らせど魚谷選手からリーチがこない間に手がまとまってきた松本選手。
【南】が引けたら【1ピン】【2ピン】待ちで高め三暗刻になるので、少し夢が見えてきました。

想像よりもだいぶ遅れて魚谷選手からリーチ。
勝又選手から出た【南】を仕掛ければ一発を消しながら現物の【5ピン】切りで形式テンパイが取れる一石二鳥のプレーができましたが、同時に手持ちの現物を全弾消費してしまうので安定の【南】スルー。

残りツモ番が1回となり現物が増えたところで【5ピン】が鳴けて、安全に形式テンパイを取って流局。
厳しい配牌からの地味に嬉しい加点です。

東1局2本場の松本選手のバランス感覚。

園田選手が【6ソウ】を仕掛けて安全牌っぽい【白】切りをしたところで、2枚切っていた【6マン】がまた帰ってきました。

園田選手の仕掛けがタンヤオ三色赤2みたいな勝負手だったり守備にも使える【中】暗刻みたいな手が入っていたら、先に切られている【8ソウ】が最後まで手に残っていそうに見えます。

相手の手は安そうでテンパイしているかどうかも微妙なところでしたが、リャンシャンテンから片アガリの【6マン】に放銃して供託を持っていかれるのは勿体ないと一旦【9ソウ】を切って保留。

終盤に園田選手の仕掛けが入り【6マン】の安全度が増したところで【赤5ピン】が鳴け、安全にテンパイを取って流局。

リスクを減らしてリターンを得るのは、ストレスフリーな麻雀です。

快適に麻雀を打ちながら迎えた東4局の松本選手の親番。

イーシャンテンで離したドラの【白】が園田選手に鳴かれて、少し嫌な状況になった後に出てきた分岐点。

【3ソウ】切り…リャンメンリャンメンのイーシャンテン。後の【5ソウ】【8ソウ】引きで園田選手に安全な【9ソウ】【5マン】と切るルートでアガリを目指せる一打で、まだ園田選手がテンパイしていないが近いうちにテンパイしそうと思った時に選びたい選択肢です。

【9ソウ】切り…この瞬間の安全を大事にする一打。【4ソウ】を引けばタンヤオピンフのテンパイで、リーチを打てばドラポンとの勝負に充分見合う手です。鳴いてかわし手に切り替えることも可能。

【5マン】切り…リャンメンリャンメンのイーシャンテン。通っていないが、だいたい通りそうな一打。【9ソウ】切りと同様に【3ソウ】を残すことで勝負手にもかわし手にも使えます。

ここから松本選手は【5マン】切りを選択。

もし園田選手の手が進んだ後に【5ピン】【8ピン】を引いたら、その時の状況に応じて【3ソウ】を切らずに安全に【9ソウ】を切ることも可能。

打点・早さ・守備のそれぞれのバランスを調整出来る一打です。

【2ソウ】の手出しが入り危険が増した後に出た【4ソウ】を仕掛た松本選手。
1,500点のアガリで園田選手のドラ3を封殺しました。

東4局1本場

これまでの好調さを持続していた松本選手に対し、他家も黙ってはいません。

松本選手に勝負手が入りドラを切ると

それを見た敏感男子たちが松本選手の欲しい牌を先切り。

 

 

ソーズのリャンカン部分が埋まって絶好のテンパイが入るも、【8ピン】【8ピン】【7ピン】と先に処理され御不満の松本選手。

少しテンションが下がったかダマテンを選択します。
次巡、【4ピン】が切られたところで思い直してツモ切りリーチといくのですが

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