魚谷もこれは難しい。顔をゆがめて思考を巡らせる。
が生牌、かつ
が3枚見えているため、
切りとした!
そして次に苦悩したのは、親の内川。
自分以外の3人はほぼ間違いなくテンパイ。つまり、内川がノーテンだと3着に落ちてしまう。
をチーするとテンパイは取れる。
しかし海底を松本に回してしまい、もしツモられれば親被りで3着落ちだ。
長く感じる1分間、悶々と悩む内川。
そしてその傍らで優雅に給水タイムを取っている黒沢。
長考の末、内川の選択は
チー!
海底に眠る牌を松本に託し、4人テンパイの流局を願った。
さあ、最後の手番は松本だ。
高く振りかざされたその手に握られた牌は…何だ!?
「ロン」
「ロン」
…2人の「ロン」が同時に卓上に響いた。海底に眠っていた牌は、
だったのだ。
黒沢・内川ともにアガリ牌だったが、黒沢の頭ハネで決着。
やれることはすべてやり切ったが、最後の一牌が遠かった松本。
黒沢との相性を覆すことはできなかったが、「次回こそは」と悔しさをにじませつつ、爽やかにその場を去っていった。
そして大激戦のシーソーゲームを制した黒沢。
やっぱり雷電の麻雀は…面白い!
雷電がイナズマの如き3連勝で、一気にプラス圏に到達。
上位2チームに風穴を開けるか!?乞うご期待。

都内のAI企業で働くエンジニア。観戦記ライター3年目。現在は仕事の合間を縫って都内の様々な雀荘、麻雀BAR、大会に出没中。
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