「俺たちの間には、卓と
麻雀牌しかなかったよな」
盟友・前原との
息詰まる熱戦を、
沢崎誠はどう切り抜けたのか
文・ZERO【火曜担当ライター】2021年3月2日
レギュラーシーズンも最終盤に差し掛かり、生存争いもいよいよ佳境に入ってきた感があるが、本編に入る前にMリーグに関して思うことを述べていく。
私の話に興味のない方は、本編までスクロールしていただきたい。
Mリーグは盛り上がっているのか
3年目にさしかかったMリーグだが、内部から見ると盛り上がっているように見えるものの、実際のところはわからない。
はたして本当にMリーグは盛り上がっているのだろうか。
そこで客観的に視聴数で見てみよう。
まず開幕戦が
2018シーズン55万人
2019シーズン82万人
2020シーズン100万人
となっており、順調にファンが増えていると言える。
通常の対局もざっと目を通したところ2018シーズンは平均40万視聴/日から始まって、日が経過するにつれ徐々に下がっていく傾向があるものの、30万視聴/日前後に落ち着いている。
2019シーズンはそこから10万視聴/日上乗せしているイメージ。
2020シーズンはまだ途中だが、1日に平均50万視聴以上を獲得している。
着実にファンを獲得していると言えるのではないか。
ただ、ブレイクスルーを起こしているとは言い難い。
麻雀に興味があった層、もしくはこれまで麻雀を打ったことがある層を振り向かせることはできているが、全く知らない層の獲得はまだまだ未開拓であるように感じる。
https://www.youtube.com/watch?v=U27zWanLfJ0
この動画では、高校生100人にアンケートをとった結果、Mリーグを見たことがある生徒は0だったと報告されている。
ABEMA TVは多くの高校生がダウンロードしているものだと思っていたので、0というのは以外な結果である。
たしかに肌感覚でも、雀荘の中での認知度はぼちぼち進んでいるようには感じるが、美容院のお姉さんとMリーグの話題で盛り上がったり、タクシー運転手の趣味の欄に「Mリーグ鑑賞」と書いてあったりすることは今の所ない。
まだまだ世間一般の認知は向上していないのだと思われる。
では、どうすればブレイクスルーを起こせるか。いくつかの案を考えてみた。
麻雀トトカルチョを販売する
何かを賭けることにより、応援には何倍もの熱が入る。
これは間違いない。
選手への共感性が高まり、一打一打に夢中になるだろう。
しかし日本では賭博は法律で禁止されている。
サッカーのtotoのように、国に認められるほどMリーグが大きくなれば「スポーツ振興くじ」として文部科学省の監督の元、麻雀版totoが発売される可能性はある。
しかし現状では非現実的だし、そもそもMリーグはゼロギャンブル宣言を掲げている。
では仮想通貨や電子マネーを賭けることはできないのか。
法律の専門家に聞いたところ、NGだという。そりゃそうか。
現状できることとしては、課金して得たポイントをベットすること。
その獲得ポイントでランキングを競い合ってはどうだろうか。
Mリーグ対局終了後、もしくは1回戦と2回戦の間にランキングが発表される。
ポイントは換金することはできないものの、選手への差し入れに使えたり、公式パブリックビューイングの特別席への招待や各チームのミーティングに参加できるなど、ポイントによっていろんなことができれば面白いのではないか。
観客動員での収益化が難しい麻雀において、麻雀totoは盛り上がるためのあらゆる問題を解決に導くように思う。
試合時間が長い
他のスポーツ中継と比較して、麻雀は地味なシーンが多い。
平日の19時開始にしたのはプロ野球を意識してのことだと藤田社長は語っていたが、プロ野球が平均3時間で1ゲーム終わるのに対し、Mリーグ2試合をしっかり見ると4時間を超えることが多々ある。
麻雀は打つ分には楽しいのだが、見るとなると4時間はあまりに長い。
ひたすら手牌が切り替わっていき、そして基本的にあまり手は進まない。
たまに表情が映る程度で、スポーツと呼ぶには動きが極端に少ないのだ。
ある程度麻雀が打てる層であれば、手牌を見ているだけでも楽しめるのだが、ライト層には麻雀観戦は本能的に楽しいと感じてもらえない気がする。
そこで少しでも試合時間を短縮するため、アガリ連チャンを採用してはいかがだろうか。
ゲーム性が変わってしまうが、ロングゲームが減り、試合時間のばらつきが解消される。
次々と進んでいく局にダイナイズムを感じるようになる。
試合時間が短くなるのであれば、8局戦でも3人打ちでもなんでもいいのだが、根幹から変わってしまうので、アガリ連チャンがギリギリ許容できる範囲だと思う。
短くすれば楽しいと感じてもらえる、はまだ無理がある。
そこで…
Vtuberを絡める
この日、スペシャル解説として河野直也プロが起用されていた。