【西原理恵子 & 山崎一夫】ダマでアガると次もダマになりがち!

ダマでアガると
次もダマになりがち

「東1局にアガった人はトップが多い。なので東パツは全力でアガれ」

ずいぶん昔、麻雀雑誌でこの経験則あるいは仮説を検証する企画がありました。

当時の必勝法は有名プロが書いたり、雀豪作家に心構えを聞くなどが一般的で、統計的なアプローチはほぼ無かった時代です。
データの提示もあり興味深く読みました。結論は、「仮説はデータにより裏付けられた」というものでした。

データの量は覚えていませんが、おそらく今の常識からはデータと呼べないくらいの量で、もしかしたら質も悪かったかもしれません。

なんせ対局の牌符を選択するのも集計も全て手作業ですからね。
「そりゃそうだ」と思うのと同時に、「東1局よりもオーラスにアガったほうがいいんじゃないの?」と感じました。

当時私は東風戦がメインで、時には3局戦や1局戦もやってました。
1局戦は1局清算の麻雀で、今でもやってる人たちを見かけます。

3局戦は三麻の東戦のことで、実際には3局じゃないんですが、「開局→ラス前→オーラス」というエゲつないものでした。
ゲームというよりは博打に近い感覚で、主流の東南戦のことを「長マン」と呼んでやりたがらない人たちの1人でした。

つまり結果への影響力が大きいのは、東1局よりもオーラスにより近いほうではないかと。
1局麻雀の場合は両者は一致するので問題無しです。

「東1局にアガった人はトップが多い」
というのは正しいでしょうけど、

「オーラスにアガった人はトップがもっと多い」
になりそう。

「なのでオーラスこそ全力を出せ」
というのがもう一つの影響力の大きい結論です。

麻雀打ちの多くはその事を体感しているので、
「東場は大きく打ち、オーラスに近づくにつれて緻密に打つ」
というのを実戦してます。

ただし、相手に大きく打たせない(大物手)ために、東場でも小さくアガるのはアリです。
ここけっこう大事ですが、自分の大物手をツブしてないか、判断が難しいところです。

ところで、東場でダマで小さく(カンチャン2600など)アガると、次の似たような場面でもダマにしがちになりません?
データはありませんが、私自身は少しそういう傾向がある。

暫定トップの意識が、東場にもかかわらず出て来るのかもしれません。
「小さくアガって大きく振りたくない」とか。
先のリーチで空振りをしておいたほうが、次も気楽に攻めることができそうです。

前回、
「手牌ぶくぶくのハイリスクグループに入ろう」
と書きました。

棒テンなのでテンパイ時に役無しになる可能性が少し高くなり、危険牌の切り出しのリスクもあります。

先切りしておけば、今テンパイで危険牌を切らずにすんで、役ありで、自分の捨て牌で迷彩が効いてて、しかもマークされてる所の現物だったのに。

現実はそうかもしれませんが、棒テンなら先行リーチが打てたかもしれないという、確率的な割り切りも大事です。
棒テン役無しテンパイが素晴らしいのは(有りじゃないですよ)、自動的にリーチをせざるを得ない面もあるんです。

 

ドラはもう1枚使う
合わせ打ちをしない

棒テン手牌ぶくぶくグループに参加するのと似たような効果があるのが、ドラ温存グループです。
これも参加をお奨めします。ドラは両刃の剣とも言われますが、基本的には自分に役立つアイテムです。

数牌のドラと役牌のドラでは、使い方や損得の大きさが違いますが、無理にでも持ち続けたほうがたいていは自分に有利です。
数牌ならせめて1枚は使いたい。

現状無い場合は常に受け入れを意識しておく。

●ドラそばを温存。
●シュンツはドラのほうに少しでも寄せておく。
●ノベタンで雀頭が取れる時は、ドラから遠い方を頭にする。
●ドラはシュンツの端に寄せる。
シュンツにドラを引いたらスライドの前に、ノベタンでドラ2枚使いのチャンスを残す。
●ドラ色の中張牌が雀頭の時は、バラしてドラに近づけるつもりで。
ホンイツでも別色のドラは受け入れもあり。
●ドラと役の分岐では基本ドラ優先。
●役を追ってドラや赤ドラから遠ざからない。

役牌のドラは数牌に比べると数倍使いにくいですが、重ねる努力をします。

努力しても重なりやすくはなりませんが、早めに諦めてしまえばチャンスは無くなり、持つのとは別のカブった時の放銃のリスクのみになります。

誰かがドラを切っても、自分がメンタンピンやトップ目でも無いかぎり合わせ打ちしません。
その時ワキの1人も合わせ打ちしなかったらどうでしょう。

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