人生の転機になったオーディション、麻雀プロとしてもっと活躍したい
EX風林火山ドラフト会議
指名選手オーディション:決勝3位
小沼翔(RMU)
Twitter:https://twitter.com/ura3ak3
間違いなく、今回のオーディションで最大の発見だろう。プロ歴3年目·22歳の小沼は、本オーディション開始時はTwitterのフォロワー数が50人程度と、知名度の低い一介の麻雀プロでしかなかった。しかし2次予選から結果を出し続けて決勝まで勝ち進み、配信対局では切れ味鋭い麻雀を披露。インタビューでの親しみやすいキャラクターや対局中の表情などと合わせて人気となり、オーディション前と比べてフォロワー数は50倍以上になったという。悔しさを噛みしめつつ、若者は自ら切り開いた未来を見つめた。
-決勝を終えて、今のお気持ちは。
めっちゃ悔しいです。悔しいですし、確実に力の差があったと思いました。
-小沼プロはこのオーディションに参加した麻雀プロの中で、一番人生が変わったと思います。
自分でも、本当にそうだと思います。このオーディションのおかげで他の人からの見る目が変わりましたし、注目されて、たぶんすごくいい方向に映ったのかなと思っています。応援してくれる人も多くて、周りの人からも「ABEMAのコメントとかですごく応援されてるよ」と聞いていて、いろいろな人の心をつかめた、自分にそれができたのなら純粋にすごくうれしいです。
そもそも自分の中では、人生を懸けるほどの気持ちで麻雀をやっていたかと言えば、そうでありませんでした。まだ22歳ですし、とりあえずやりつつも、もしかしたら辞めるかもしれないし、くらいでした。でもオーディションを勝ち進んでいくにつれて注目を浴びてファンの人ができて、そういうところにうれしさとかをすごく感じたので、プロ活動のモチベーションがめちゃめちゃ上がったと言いますか、「俺、麻雀プロとして一生やっていきたい」とすごく思うようになりました。
-Mリーグに近づいた感覚はありますか。
まだまだ相当若くて、オーディションで勝ち残っていた人たちと比べると基礎雀力は低いと思いますし、見ている方も、若いヤツが頑張っているから応援してくれる、みたいな感じだと思います。今回はかなりのチャンスで決勝まで残れたので、めちゃめちゃ近づいていたとは思いますけど、また自分で鍛え直して、いつかはあそこの場所に立ちたい、という気持ちです。注目度も上がって、オーディションに出る前よりは絶対に近づいたと思います。出る前なんて、たぶん誰も知らない、みたいな選手だったと思うので。
-正直、最初に2次予選で勝っていたときは「誰だコイツは?」みたいな人も多かったと思います。それが今では、オーディションを気にしていた麻雀ファン、Mリーグファンだったら誰しもが知る存在になったのでは。
そうですね、いろいろな人がSNSをフォローしてくれて、応援のコメントとかもくださって、それだけで出た価値があったと思います。自分の人生の転機になったオーディションだな、とすごく思います。
-今後、Mリーグ入りを目指すことだけでなく、プロ活動でもいろいろ意識が変わっていくと思います。今後についてはいかがでしょうか。
今まではどちらかというと、麻雀店で働くのをメインにしながらプロ活動もやっている、みたいな感じだったんですけど、そこから根本的に変えていくのもありかな、と思っています。プランがしっかり立っているわけではないですけど、プロ活動をもっとメインでやりたいし、競技麻雀の世界でもっと活躍したいという気持ちはすごく強くなったので、今後の活動とかも応援していただければと思います。
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。