1回戦

東1局の滝沢に、

終盤でテンパイが入る。下家の本田が10巡目にドラ表示牌のを仕掛けていて、上のような場況だ。

滝沢は、

を切ってリーチを打った。もう1つの待ち候補の
は、2枚切れでいかにも苦しい。
は下家の本田には危ないが、テンパイしたからには勝負だ。
そしてが危ないということは、

本田がと持っていた場合、
を持っていない可能性が高くなる。
だが、そのは山に1枚。

これを滝沢が引き寄せる! リーチツモ赤ドラの2000-4000でまずは先制。
迎えた親番。

滝沢はをポンし、

打とする。
→
と切っていって
待ちをボカす方向性もあるが、いかんせん河が派手になりすぎる。
まずはから。そして、

手が進んで、押し出される。こちらの方がナチュラルな捨て牌だ。警戒の度合いはやや下がるだろう。

序盤の切り出しにも気を遣う滝沢。

をポンして、
で出アガリ。ダブ
、2900の追加点となった。
続く東2局2本場。

手で見えにくいが、滝沢はを引き入れた。テンパイだ。ドラは
。
下家の本田は7巡目にをポン→手出し
。その後、
、
、
と手出ししている。
滝沢は、

河に流れゆく水のようになめらかに、

を切ってリーチをした!!
本田はポン打
で、ドラ
をトイツ固定した可能性がある。山に枚数が少ないとなれば、ただでさえ打ち出されにくいドラの
待ちでのアガリは厳しい。
対して、切りリーチのカン
は、
「とあったら
を切ってドラの
待ちにするよね」
と読んでくれたときには盲点になる。そしては場に1枚切れ。ほどよく切れていて待ちごろとも言えよう。

KONAMI麻雀格闘倶楽部、そしてタキヒサという2枚の看板を背負って、

滝沢はをツモアガる!! 裏も乗って、リーチツモ赤裏、4000は4100オールのアガリだ!
さて、東場でリードを築いた滝沢だが、そのリーチは2回ともリャンカンからの筋がけリーチだった。
このようにリャンカンがテンパイに残った場合のリーチは、ダイレクトの筋待ちになることが多く、近年は「自然な麻雀の打ち筋である」という認識が広まってきている。
だが、「もろひっかけリーチ」とも呼ばれ、コミュニティや雀荘によっては未だ「汚い」とされる、そんなリーチだ。
ただ、ここまでの2回の滝沢のリャンカンから筋がけリーチを見て、汚いなんて思った方がいるだろうか。
特に2度目のリーチで、ドラの受けとせずに
に的を絞って
から
を切って、流麗に
をツモり上げた滝沢の姿を美しいと感じた方が大半であろう。

自然な手順、正確な読み、そして流れるようなフォームから放った、滝沢の凛としたダイレクトの筋待ちリーチが呼び水となって、

続く東2局2本場は、5巡目にリーチ一発ツモピンフイーペーコードラの6000は6200オール、
さらに、

東2局3本場には本田から、リーチの2000は2900のアガリが決まる。