
「今年は表情が違うから、そこに注目して見てほしい」
どこかのインタビューでそう答えていた白鳥。
たしかにこれまでとは表情だけでなく、踏み込み方が違う。
この3年間の経験を経て、攻め続けなければ勝てないと実感したのだろうか。
カンダマは無難だが、枚数はもちろん変則三面張のほうが多いし、端寄りの
の方が相手としては使いにくいはずだ。
「リードは広げるもの」
を体現していく白鳥のリーチを受ける形になった園田の手牌。↓

安全牌がの1枚しかなく、押すとしたら
が放銃になってしまう。
行くも地獄、引くも地獄… といった状況で、園田が選んだのは…

!

いわゆる2切りリーチに3は少しだけ通りやすいというやつだ。
この理論には例外がかなり多いのだが、が3枚、
が1枚見えていることから、












といった複合形のケースが考えにくくなる。
とはいえ、所詮か細い理だし、まだまだ例外もあり放銃してもなんらおかしくはない。
しかし安全牌が1枚しかない親番では、そのか細い理に頼るしかないのだ。
圧巻だったのは次の選択である。

上家の寿人から追っかけリーチが入っている。
その宣言牌であるに手が止まったのだ。
一発消しか? いやいや、共通現物がしかない場面で一発消しだけのために手を短くするのは危険極まりない。

後はため息をつきながらオリるだけ…
誰もがそう考える場面でも、園田は思考を止めない。
そして

をチーして
を切ったのだ!
は通ってないぞ?!
園田は語る。

「点棒状況ですね」
「トップ目の白鳥pはラス目の僕の親で、苦しいリーチは打ちづらい」
「この世で一番悪いリャンメンであるは、役アリならもちろんたとえ役無しでもリーチを打ちにくいんじゃないかという推測です」
このを読みによって1枚通したところで、自分にとってプラスになるケースはほとんどないだろう。
しかし、何回かに1回… いや何百回に1回は一歩踏み込むことによってアガリやケーテンを取れる世界線だって存在する。
誰もが諦めるような状況でも、読みを途切らせることなく前に進む園田の天才性を垣間見た打だった。
結果、と押した園田だったが
だけは切ることなくノーテンで流局した。
流れた後の南1局の1本場。
今度は立場が逆転した。

(白鳥はとチーしている)
今度は白鳥が対面・園田のリーチを受けての押し引きだ。
ラス目のリーチの一発、自分は片アガリのでタンヤオのみ、安全牌は
だけだが筋の
も
が4枚見えているので通りそう。
このような要素を含めるとを抜くのが普通である。
しかし--

--何がこの男を戦場へと駆り立てるのか。
白鳥はを押した。
園田の捨て牌が強すぎて、放銃する確率とオリきれる確率がそれぞれ低くなっているところが押した理由だろうか。
さらにと押した3巡後…

を掴んで白鳥の翼が止まる。