新春MVP決戦! 魚谷侑未、ミスを引きずらぬ決意の闘牌【Mリーグ2021観戦記1/3】担当記者:東川亮

喜んでリーチを打ちたいところだが、堀は考える。

出した結論は、テンパイは取るものの、ダマテン。前巡、多井が少考して切った【2ピン】は、全くの無スジだった。それを切れた理由を考えたとき、多井に【3ピン】が固まっている、すなわちカン【3ピン】待ちではアガリが薄いと読んだのかもしれない。

実際、多井に【3ピン】は暗刻だった。

そして、【2ピン】を引いて待ち変え。【5ピン】を切れば【3ピン】【6ピン】待ち、タンヤオピンフドラ赤赤、【4ピン】を切れば【2ピン】【5ピン】【8ピン】待ちとなるが、ピンフは消えてタンヤオドラ赤赤である。

堀は【4ピン】切りリーチを選択した。どうせツモるときは、ピンフがあってもなくてもハネ満から。出て倍満も偶然役2つが必要となれば、ツモれる可能性が高い方がいい。【3ピン】が薄いと考えれば、【3ピン】【6ピン】も必然的に弱い待ちとなる。

待ちは実際に、【2ピン】【5ピン】【8ピン】待ちの方が多かった。しかし山に残っている以上、引く可能性はある。堀の河に、無情にも【6ピン】が並んだ。

最後はリーチでぶつかった多井から8000の出アガリ。トップとはならなかったが、堀は2022年も興味深い麻雀を見せてくれそうだ。また、多井や寿人もこのままで終わるとは思えない。年が変わっても、Mリーグは面白い。そんなことを思わせてくれる、新年最初のMリーグだった。

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