続く親番でもダブの仕掛けから、満貫ツモで、大きく抜け出した。この日チームスコア-240スタートだったが、1試合目トップからのこのあがりで、優勝争いに入る未来を感じさせる。
【村上選手の意地の親番維持】
東場で大きな放銃があり1人沈んでいる村上選手の親番。
チーからチャンタの仕掛けでスタートした。安全牌もあり、ここは落としたくない親番。が2枚切れていてあがりは厳しそうだが、テンパイの価値が大きい。
待ちのテンパイまでしたが、ここで上家からでたをチー。
役は無くなってしまうが、を2枚切って安全にテンパイをとるルートを選んだ。これがもう1枚ドラがある手だったら、あがりの価値が大きいため、チーしていなかっただろう。
テンパイ維持して、連荘。村上選手の連荘がここからしばらく続くことになる。
連荘に成功した村上選手は上家からでたダブをスルー。
他に雀頭があったり、ドラがあったら鳴いていただろうが、それよりも、リーチや三色の可能性を残した。
この選択がうまくいき、ダブを自力で重ねる
全員に仕掛けが入ったところで、郡道選手はを引いた。
ここで、トップ目ということもあり、両面テンパイを崩して降りた。試合後の反省会では多井監督に「両面テンパイはリーチ以外(あとドラポンなど明確に高い手以外)にオリるな」という教えを受けていた。
天開選手もテンパイしていた。
しかし、ドラを引いてオリの選択。
村上選手がスルーから、うまくアガって、また連荘に成功した。
次局でも、カンしてしばらくしてリーチを打ったが流局。またしても連荘だ。
さらに、村上選手はドラを4枚持っているところで、テンパイ。
ドラを切って一通にはとらず、上家の現物であるを切っての安全なリーチとした。
こういう細かい部分がSランク選手だなと感じる。
これまた流局でまたも連荘したのだった。
【南2局 天開選手、ドラ3の手】
少し進んで南2局、郡道選手が4万点近く持ち1人抜け出している状況。
親番の松本選手が先制リーチをかける。
リーチを受けて、天開選手はドラを3枚もっている。ここで上家からでたをチーして三色のイーシャンテンにとった。
三色でテンパイしていたがを持ってきた。を切って安全にバックの手にした。
結果的に山にいる枚数もよりのほうが多かった。
ところが、すぐにを引いて、「ぐにゃあ」となってしまいそうなみごとな裏目だ。
リーチにたいして筋が多く通ってしまったため、を引いてここでを切った。
なんとか、最終手番で安全にテンパイ復活。
ドラポンの仕掛けと親リーチに挟まれて最後の最後で郡道選手が困ってしまった。
両者に安全な牌がなく、天開選手の筋のを切ったがこれが、むしろ天開選手に放銃する結果となった。
アガれなさそうだと思っていても、麻雀は何がおこるかわからない。