【Mリーグ2022-23 特別インタビュー】ファイナル進出は最低限 雷電ユニバースの皆さんには期待していてほしい【TEAM雷電・本田朋広】

ファイナル進出は最低限
雷電ユニバースの皆さんには
期待していてほしい

今シーズンのMリーグ前半戦における最大のトピックスはやはり、本田朋広の躍進だろう。デビューシーズンでは個人成績29位と低迷したが、今シーズンは前半戦終了時でプラス300ポイントオーバー、堂々の個人首位に立っている。しかし、本田が求めるのはあくまでチームの結果。TEAM雷電ファイナル進出のカギは、この男が握っている。

──前半戦が終わり、個人成績では首位に立っています。この結果については、ご自身の中でどのように捉えていますか。

2ラススタートで始まった割には上出来でしたね。初日から役満を親かぶって、「今シーズンでMリーグは最後かも」って思うくらい、メンタルはヤバかったです。

──それが切り替わるタイミングや出来事はありましたか。

2戦目が特に大きかったです。負けちゃったんですけど、瀬戸熊さんや監督、特に瀬戸熊さんが「今日の内容だったら次はトップを取れる」「今日は負けたけど良かった」みたいに言ってくれたことが自信につながって、そのあとにしっかりトップを取れました。

最初の試合では昨シーズンと同じような麻雀を打ってしまって負けて、これでは昨シーズンのままだなと思って切り替えて、次の試合も負けはしたものの自分でもスッキリした負け方でしたし、見ている人も満足してくれる負け方ではあったと思います。

──昨シーズンの悪かったところとして、ご自身の中で特に感じていたところを教えてください。

やっぱり、一番はメンタルですかね。

麻雀については簡単に「1年で変わりました」と言えるほどの自信はないですけど、吹っ切れた部分として「今シーズンで負けちゃうとMリーグをクビになるだろう、じゃあもしクビになっても後悔のないように、自分が思ったように打とう」と思えたのが、自分のメンタルで変われたところです。

今年の方が攻撃的に、たとえば仕掛けもリスクを取ってできています。形が不十分でも1枚目から仕掛けていることが多くて、フーロ率は昨シーズンとあまり変わっていないかもしれませんけど、形ができていない状態から仕掛ける方がリスクは高いと思いますし、今シーズンはリスクを取る麻雀を心掛けています。

──前半戦で、テンパイノーテンでトップが変わる局面でテンパイなのにノーテン宣言をして、トップを取りきった試合がありました。昨シーズンであればテンパイ宣言をしていたのではないでしょうか。

そうですね、無難なところは無難にこなしていたと思います。

自分が得だと思うほうを選択するより、見た目に対するリスクを負わないというか、万が一テンパってたときに自分がどれだけのダメージを受けるかとかを考えながら、テンパイ宣言していたのではないでしょうか。あの場面は相当ノーテンっぽかったので、それなりに自信がありました。


▲ノーテン宣言でトップを確定させた本田

──自信がある選択を、自信を持ってできるようになったのがすごく大きいと思います。

そうですね、それは自分でも本当にそう思っています。

──これからMリーグは後半戦に向かいますが、今シーズンは昨シーズンと違って、セミファイナル・ファイナルを十分狙える位置で戦っていくことになります。

もともとそこを目標にやっていて、今シーズンはそれを狙える位置にしっかりとつけられている、というだけです。

──万が一セミファイナルまでで負けてしまったら、チームは選手入れ替え規定の対象になってしまいます。そのプレッシャーについてはいかがでしょうか。

めちゃくちゃ感じています。僕はファイナルに残るために補強してもらったわけで、ファイナルを目指すために補強していただいて2年連続ダメだったとなると、補強がダメだった、という結果になるわけです。

そこで自分が入れ替え対象になってしまうのは仕方がない、仮に自分の結果が良くても、ファイナルに行けないとそうなるのではないかと思っています。

最低限はやっぱりファイナル、雷電はファイナルに行ったことがないチームなので、自分の仕事としてはファイナルに行くことが条件じゃないかと思います。

──逆に、そういう局面にワクワクするところもあるのでは。

そうですね、今年は勝っているのも大きいですけど、1試合1試合を楽しめているというか、開き直って自分の自由にやって、その結果として成績もついてきたので、前半戦は楽しくやれました。

──ここから後半戦に向かうにあたって、セミファイナル、ファイナル進出もそうですし、個人MVPも話題になってくると思います。ある意味で、気持ち的に不自由になってくるところもあるかもしれません。

MVPはもちろん取りたいですけど、やっぱり一番はチームが勝ってファイナルに進むことなので、ファイナルに進む過程で自分がMVPを取れれば、それがベストです。

終盤戦で我慢する展開、たとえば3位でいい展開のときにMVPを狙って無理してラスを引く可能性があることをするようなことはありません。

──雷電ユニバースのみなさんは、雷電のファイナル進出、そして本田選手のMVPをすごく期待していると思います。そういった方々に向けて、改めて意気込みをいただけますか。

僕自身、チームに加わってまだ2シーズン目ですけど、面白くないシーズンを2シーズンも見せるわけにはいかないので、しっかりとファイナルに残れるように、雷電ユニバースの方には期待していただきたいですね。期待していただければ、見ていて絶対楽しいと思います。

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