「僕は4年待った」 渋川難波、決まり手は情熱の喰いスライド!【Mリーグ2022-23観戦記1/10】担当記者:ZERO/沖中祐也

渋川の背後にピタリと付け、物語は1本場へ。

僕は4年待った

南4局1本場、うかうかしていられない渋川が長考に沈む。

テンパイしたものの、役がない。そしてピンズの場況がいい。
どっちかでリーチを打つ手もある。

口を真一文字に結び、考え込む渋川。
トップがかかる、重要な場面だ。

渋川は

静かに【7ピン】を切った。
渋川の良いところは、アシュラマンのように熱さと冷静さが同居しているところだ。

解説しているときも、インタビューを受けているときも、配信でも、普段も、語り口は一定で淡々としている。それでいてシーン③で紹介した熱さも持っているのだ。

【1マン】【2マン】【3マン】【3マン】【4マン】【5マン】【2ピン】【2ピン】【3ピン】【5ピン】【7ピン】【6ソウ】【7ソウ】【8ソウ】 ドラ【1マン】

さて、この手牌、いくらピンズの景色が良いからといって、1枚切れのカンチャンでは心許ない。放銃したら3着になってしまう親の日向はオリてくれるかもしれないが、一方の黒沢はマンツモ圏内になり逆襲されるかもしれない。

そこで【3ピン】を切るか【7ピン】を切るかだが、【2ピン】【8ピン】が一枚ずつ切れているので
【3ピン】→ツモ【8ピン】ピンフのリャンメン待ちに(3枚)
【7ピン】→ツモ【2ピン】【5ピン】ピンフのリャンメン待ち以上に(4枚)
と、打【7ピン】の方が変化枚数は1枚だけ多いのだ。

それにしても目の前に勝利がぶら下がっているこの場面で、よく待てるものだ。

(何言っているんだZEROさん、ぼくは4年間ずっと待っていた)

実績を上げ

知名度を高め

そして身なりを整えた。

この舞台に…
この舞台に立つため、僕は4年間待ったのだ。

日向も【東】をポンし応戦する↓

そして日向は【4マン】を切った。

そう、僕の手牌にはもう1つ変化がある。

「チー」

情熱の喰いスライド!

説明しよう! 喰いスライドとは

【1マン】【2マン】【3マン】【3マン】【4マン】【5マン】から【4マン】【4マン横向き】【3マン】【5マン】でチーして【1マン】を切ることである。

他にも

【1マン】【2マン】【3マン】【4マン】【5マン】【6マン】から【4マン】【7マン】をチーして打【1マン】
【1マン】【2マン】【2マン】【3マン】【3マン】【4マン】【5マン】【5マン】から【4マン】【4マン横向き】【3マン】【5マン】でチーして打【1マン】

などがある。いずれも喰い替えのルールに抵触しないのだ。

日向が切った【4ピン】に…

ロンの声をかけてフィニッシュ。
トップをもぎ取った。

渋川は苦戦する、という私の予想は取り下げたい。

そして、長らくに渡ってサクラナイツに貢献するであろう、と予想を変更する。

©ABEMA

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