麻雀番組で強くなれ【第13回】前原雄大

その13 考える必要のない局面を見極めろ

麻雀は考えるゲームです。
しかし、人間の脳は休息も必要ですし、余計なことを考えすぎたせいで間違えてしまった、という経験も皆さんあるでしょう。
時には考えることを放棄する、というのも非常に大事なことです。
つまり「考える必要のない局面を見極める」という能力も麻雀には必要なのです。
それでは、早速例題に参りましょう。
「地獄の門番」と呼ばれ、さまざまな選手に恐れられている前原雄大選手。


この朝倉選手のリーチを受けて、どうしたでしょうか?

解答

 

押し
解説
3着目のリーチを受けて、一発目。自分の手はまだリャンシャンテンです。安全牌はたくさんあるので、ここはオリよう。と思う方も多いのではないでしょうか。
では、何故押しになったのか?その理由を解説していきます。
①まだ遠いけれど自分の手はドラ3で勝負手
②自分はラス目で、最後の親。ここでオリるとあとはいかに3着を狙うかしかない。
③オリたところでツモられると、結局ラス濃厚
④この手和了りきれば、3着どころかトップまで十分視野に入る

はい、見てわかるとおり押すに値する理由が多すぎます。しかも多いだけじゃなく、それぞれの理由が強すぎます。
逆に押さない理由は「リーチを受けているのにリャンシャンテン」ということですが、これだけ押す理由があると、そのくらいのデメリットは軽く吹き飛んでしまいます。
つまりこの手は、リーチが入ろうがなんだろうが押す!と決まったので、この後特に考える必要は無いのです。
ここで毎巡押し引きを考えながら打つと、

「やはりそろそろオリるか?」
「ここで一旦廻るか?」
と、余計なことを考えてしまいます。
すると、押すと決めていたのに魔がさしてオリてしまう可能性も出てくるでしょう。
ここで、押すと決めたんだからもう何も考えず全部行くだけだ!と腹をくくれる人が強者と言えるでしょう。
さて、前原選手はと言いますと、この後持ってきた無筋たちを凄い勢いで切り飛ばし、最終的にこのようになりました。

さすがに最後のドラ切りだけはかなり迷いましたが、それすらも見事押し切り、四千オールに仕上げました。
どこかで怖がって廻ったりオリたりしていると、勿論この和了はありませんでした。
「絶対にオリない」その意思がハッキリと見えた局でした。
麻雀でよく迷子になる方は、このような強い意志を持つことを心がけると良いでしょう。
それでは、また!

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