2億4千万の瞳に映った「侍」本田・ジャパン・朋広の勇姿【Mリーグ2022-23セミファイナル観戦記4/20】担当記者:ゆうせー

南3局の親番では、

【1ソウ】が3枚、【2ソウ】が2枚見えているため、【3ソウ】に見切りをつけ、

残した【9ピン】を活かしてのイーシャンテンに。

ここで切ったドラの【白】に声はかからなかったが、その後の勝又が切った2枚目の【白】を本田がポン。

そして、多井は、

テンパイ!

どうする…

多井の選択は、

【9ピン】リーチだ!

座っているだけだとラスになってしまう。テンパイが入ったならリーチがいい。もちろんアガリもあるうえ、親リーチがかかったとあれば、トップ目の本田がオリる可能性もある。

【5ピン】【8ピン】は誰にも通っていないので、枚数に大差がないのなら安全にリーチが打てる【9ピン】を切るのがいいだろう。

これを見事アガり切って親番を繋いだ多井は、

次の局に、

2巡目リーチを敢行。

手替わり枚数も少ないうえ、誰も親には放銃したくない点数状況。先制リーチの価値は高い。ドラが【發】で使いづらく、浮いていたらまずオリになる局だというのもあるだろう。

5の待ちなら赤もあるし、

赤でなくても、ツモって裏が乗ればテンパネして2600オールに!

1本場で2700オール。これで多井は3着浮上。

今度は小林のターン。続く南3局2本場

ここから、

【2ソウ】とする。

この打牌のメリットは、裏目の【3ソウ】を引いても、

このようにフリテン含みの3面張に取り直せて、リカバリーが効く点だ。

紆余曲折を経て、そのフリテンを見事ツモアガリ!

これで小林が2着に浮上。

オーラスは、

多井が1枚目の【北】から仕掛ける。赤赤ドラを全て使い切れれば4→2着へのジャンプアップだ。

この仕掛けを受けた勝又がスゴい。

下家に多井がいることから、

【3ソウ】

ドラは【7ピン】。打点の要る多井が【7ピン】周りのブロックを持っている、という可能性は全く否定出来ない。ならば、多井が切ってきているソウズを合わせることで、ドラ周り【8ピン】【9ピン】を絞りつつ手を進める一打だ。タンヤオはほぼ消えるが、鳴かれないを優先。

結局この局は、リーチまでたどり着いた勝又、仕掛けてテンパイを入れた多井、どちらもアガれずに流局。

三者による2着争いは、小林に軍配が上がった。

さて、ここまでずっと「連投の3人」を追ってきたが、この半荘トップをとったのは、

ボスキャラ3人に対して、真っ向から斬り込んでいった本田だった。

決め手となったのは東4局

果敢に本田は「赤から」切っていった。

ここまで取り上げてきたように、相手は「対応力がハンパない」3人だ。染め手が後にバレようとも、それで他家が引いてくれたおかげで自分がアガれる、といったこともある。

相手が熟練者であるからこそ、こういう思い切った攻めが有効になることは多い。

また、下家の勝又にあとから赤を切るのを嫌ったこともあるだろう。

さらに本田は【1マン】をポンしたあと、

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