(左から)松本吉弘 日向藍子 多井隆晴 白鳥翔 塚本泰隆監督 ©Mリーグ
「個人としては優勝したチームという気持ちは全くなく、一挑戦者として、まずはレギュラーシーズンを突破し、ファイナルに残ってから連覇へのチャレンジがスタートになると思います。ただ、優勝した実績的には間違いなく自信にはつながっています。優勝したチームはファイナルに進めていないという今までのジンクス的な部分もありますが、僕はそういうジンクスみたいなものを初めて破れる可能性があると思ってワクワクしているので、そんなジンクスは関係なかったと思うというところを見せたいと思います」
「優勝して連覇がかかっていることより、新たにチームが入って新たな選手がたくさん増えたので、そこでうまく勝っていけるか、渡り合っていけるかという部分に意識があります。他のチームのユニフォームをまだ見慣れていないので変わった感じもありますが、私としては同じ団体の選手が増えたので、その意味ではすでにいろいろ知っている感じもあります」
「松本と同じように、チャンピオンだとか、そんなことで油断ができて負けてしまうのはやはり不本意なので、2回優勝してから『ウチが一番強い』と言おうと思っています。謙虚にいこうと思っていたのですが、そこに広告で僕がデカデカと真ん中にいて、うれしいけど持ち上げられすぎていて困っちゃうな、という感じです。特に僕の思いとしては、チームで優勝しましたがレギュラーシーズンで初めてマイナスしてしまいました。それを考えれば、他の3人がもっと目立つような動きをこの1年でやって『多井ばっかり』みたいにならないことが自分の目標です。僕が今までやっていたことを少しずつこの3人に譲っていって、本当の意味での最強チームを目指したいと思っています。
我々はチャンピオンチームとしての自覚を持って、チャンピオンチームとしての内容と結果をきちんとお見せしないといけないと思います。麻雀は運ゲーじゃない、強いチームが勝つんだというところを見せられるようにしたいです。勝ったり負けたりをここからしばらく続けますが、トータルでは総合力の一番高いチームが勝つことというのを証明したいと思います」
「オフシーズン中にもさまざまな対局がありましたが、直近ではめちゃくちゃ成績良くて、個人的には優勝をいろいろなところで届けることができているので、バッチリといった感じで開幕を迎えられたと思います。あと、僕は前年度優勝ということをめちゃくちゃ意識しています。油断しているわけではなく、優勝チームだとめちゃくちゃ意識してやることになると思います。それが心の余裕にもなると思いますし、自分の強さにもつながると、僕は思います。やはり5年目にしてようやく優勝できたというのが自信につながっていると思いますし、チームの状態も一番いい状態だと思います。優勝チームとしての第2章スタートみたいな感じですかね」
塚本泰隆監督
「もともと多井さんを中心に選手のみなさんがまとまって、すごい個性でかつ仲良く、そして優勝したというところで、今までの実績も含めて安定感があるということなので、僕ができることは本当にないと心から思っていますし、選手を信じるだけだと思っています。渋谷ABEMASはサイバーエージェントとしてのチームという位置づけになるので、Mリーグを引っ張っていくチームになるべきだと思っていますし、そういった選手の方々であると信じているので、そこに対してしっかりと真摯に向き合っていきたいと思っています」
(敬称略)
さいたま市在住のフリーライター・麻雀ファン。2023年10月より株式会社竹書房所属。東京・飯田橋にあるセット雀荘「麻雀ロン」のオーナーである梶本琢程氏(麻雀解説者・Mリーグ審判)との縁をきっかけに、2019年から麻雀関連原稿の執筆を開始。「キンマweb」「近代麻雀」ではMリーグや麻雀最強戦の観戦記、取材・インタビュー記事などを多数手掛けている。渋谷ABEMAS・多井隆晴選手「必勝!麻雀実戦対局問題集」「麻雀無敗の手筋」「無敵の麻雀」、TEAM雷電・黒沢咲選手・U-NEXT Piratesの4選手の書籍構成やMリーグ公式ガイドブックの執筆協力など、多岐にわたって活動中。