止まない雨は無いんだよ　高宮まりが上げる復活の狼煙【Mリーグ2023-24観戦記 12/4】担当記者 #徳岡明信

ピンフドラドラ→リーチというのはこのご時世ではマジョリティとなっている。
当然のリーチかと誰もがそう思っていたが、

縦置き!?
意外過ぎる選択だ。

いや、何か大きな理由があるはずだ。ここは牌譜を見ながらしっかりと理由を紐解いてみよう。

まず盤面をパッっと見て気づく事が一つ。

・全員がを切っている
→これはダマっていればどこからでも拾えそうである。

更に場には供託1本と2本場で1600点のオマケも落ちている。
誰からでも掴んでくれれば拾えそうな3900は5500点の収入は大きい。

そして更に河をよく見ると
・松ヶ瀬、中田からいつリーチが入ってもおかしくない

親の松ヶ瀬がと手出ししてきていて最低でもイーシャンテンは入っていそうな状況で、中田も手出しからののトイツ落としも完了している。
この瞬間に松ヶ瀬や中田がリーチをしてきた時には更にを拾える可能性が高くなる。

更に親の松ヶ瀬は点数状況的にも攻めてくる可能性が高い。
親とのめくり合いに発展するのは好ましくない。

上記の理由を踏まえてもリーチの方がいい可能性もあるが
トリッキープレイを好む園田、ここはマジョリティから外れる選択。

「いや、結局ツモ切りリーチするんかーい！」
と視聴者の合唱が聞こえてきそうだ。

園田「いやいや、違うんですよ！　ここにも思考があってね！

まずこの瞬間にドラのが3枚見えたのが大きいです。僕が赤2枚所持しているので親のガセちゃんと1対1になってもそこまでひどい事になる可能性は減りましたからね。
後はツモ切りリーチでピンフ赤赤の手が出てくる事ってまぁ無いでしょ!?　基本ツモ切りリーチは待ちに不満があるか打点に不満があるかのパターンが多いです。今回はその裏をかいてまようかなと思いまして。僕は正着とトリッキーの期待値が等しいくらいの時はトリッキーな選択を取ってみたくな…」

長くなりそうなのでこれより先は園田賢の麻雀研究所で配信している牌譜検討を見て下さい。

園田のトリッキープレイの結果は、

(うほぉぉぉｗｗこんなんおるんかいｗｗｗ)

このタイミングでしか生まれない3000/6000は3200/6200のアガリ。
会心(!?)のアガリが炸裂して11月の勢いそのままにトップ目に立つ。

東4局は親の高宮が突き放されまいと渾身の4000オールで園田、中田に食らいつく。

園田、中田の抜きつ抜かれつのデットヒート

ここから中田も初トップへ意地の追撃が始まる。

東4局1本場は、裏3の8000は8300のアガリが炸裂し、

南1局はダブに比重を置いた打ち回しで2連続の8000点のアガリ。

中田のアガリ4回は全て松ヶ瀬からの出アガリだ。
これ以上に無い辛い展開に今までに見た事ない苦悶の表情を浮かべる松ヶ瀬。
気持ちが痛いほど伝わってくる。

園田を再び逆転して中田がトップ目に。

しかし園田も負けてはいられない。

南2局に2000/4000のツモアガリ。
中田に親被りをさせて再びトップ目に返り咲いた。

南3局2本場

ここから打とする園田。

ふわっとを打ってしまいそうな牌姿ではあるが
松ヶ瀬のと中田のの早めの切り出しからソーズの上は場況良しと見たか。

園田の頭の中では
ピンズ→2メンツ1雀頭
ソーズ→2メンツ
の構想なのだ。