雷電に襲いかかる試練
瀬戸熊直樹の右手は
チームに勝利をもたらす
ことができるのか
文・江嵜晋之介【火曜担当ライター】2021年12月7日
12月7日の第1回戦。
雷電は黒沢咲が登板し、手痛いラスを引いた。
先週金曜の試合では2着・1着とポイントをプラスすることに成功し、風向きが変わったかと思われた矢先のラス。
チームポイントは再びマイナス500台に突入し、
7位のドリブンズとの差も250ポイントを超えてしまった。
2戦目に登板したのは瀬戸熊直樹。
この悪い流れを断ち切りたい…!
チームの思いを背負い、卓に座る。
しかし、開局早々響き渡ったのは無情にもパイレーツ朝倉の発声だった。
「ツモ、8,000オール」
リーチをかけた親の朝倉が、一発目にツモってきたドラのを手元に寄せ、手牌を開く。
開かれた手は七対子。裏ドラのも内蔵されており、開局早々まさかの8,000オールが炸裂。
雷電に何度も襲い掛かる試練。
瀬戸熊は流れを断ち切り、チームにポイントを持って帰ることができるのか。
第2回戦
東家:朝倉康心(U-NEXT Pirates)
南家:多井隆晴(渋谷ABEMAS)
西家:瀬戸熊直樹(TEAM雷電)
北家:伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東1局1本場
8,000オールが炸裂した次局、テンパイを1番に入れたのは瀬戸熊だった。
先制テンパイであるものの、役なし愚形待ちと良いところがない手。
瀬戸熊は打とし、出アガりができないカン待ちを選択する。
マンズの連続形を活かしてテンパイ外しを選択する人も多そうではあるが、瀬戸熊はテンパイを選択。
親の朝倉の捨て牌にマンズがやや高く、マンズの好形待ちになったとしても勝負に出にくいことが要因だろう。
ピンズでの変化を期待しつつ、他家からリーチが入ったらを落として迂回する算段だ。
その後、を引いた後にをツモり、1000、2000のアガりを成就させる。
打点こそやや不満ではあるが、トップ目の親を流すことに成功する。
薄いを見事ツモり上げ2着目に。
リーチ時には山に2枚しかなかっただが、今季の伊達なら簡単にツモってしまうのではないかと思わせる雰囲気がある。
東3局
瀬戸熊の勝負の親番が始まる。
配牌はダブが対子。がありドラのが使えれば満貫まで狙える。
ただ手牌が一番まとまっていたのは伊達だった。
伊達は6巡目この手牌から打とする。
が直前に切られているのでを払いたくなるが、一向聴の受け入れを最大にするを選択。
この打の良い点は、デメリットが少ない点だ。
引きは役なしカンチャンテンパイとなるためあまり好ましくなく、ドラの引きは裏目にはなるもののもう1回打とすることでタンヤオドラ3の高打点が確定する。