刹那の攻防戦　僅か８局で織りなす　強者達の四重奏【Mリーグ2023-24セミファイナル観戦記 4/18 #多井隆晴 vs #堀慎吾 vs #園田賢 vs #勝又健志 】担当記者 #後藤哲冶

園田が、持ってきたドラのをすぐさま切り出す。
打点はいらない。であれば、このドラのを持っておく理由がない。

園田が切ったドラを、勝又が一瞥してから、山に手を伸ばす。

トップは欲しい。
だが、現状手牌はそこまで良いわけではない。
自分の状況、そして、チームの状況。
それらを踏まえて、勝又が出した答えは。

ドラのツモ切りによって、打点が3900以下である可能性がかなり高まった園田には、打って良いと判断。
より満貫になりにくいを打った後に。

を打って、それを園田がロン宣言。
これで、園田のトップが確定すると同時に――

5200以上の打点がくっきりと見えていた堀のこの手を成就させることなく。
勝又はこの半荘をきっちりと２着にまとめて、静かに席を立ったのだった。

セミファイナルシリーズもここから終盤戦に入る。
条件戦が加速するこれからは、今日のようなエース級の選手のぶつかり合いが多く見れるかもしれない。

意地と意地がぶつかり合い、技術と経験が織りなす麻雀ドラマ。

その行く末を、是非最後まで見届けて欲しい。