【 #神域リーグ2024 第30試合観戦記】繋いだバトン、高鳴る鼓動⸺そして、奇跡は起こった。【文 ゆうせー 】

と底なしに明るかった。(拭かれる側じゃね?)

そう、科学の本に書いてあったではないか。

『あきらめたらそこで試合終了ですよ…?』

と。小さいドリブルのような、ギリギリを攻めた細かいアガリで連荘し、松本は失点を挽回していく。

そして、東4局が終わった時点で、

このスコア。

もこは、「現状ヘラクレスとかなり近い位置にいるが、松本が少しでもアガると厳しくなる」旨を話していた。

そう、この試合は「条件戦」と呼ばれる、「相手よりトータルスコアで上になるために、相手の着順や点数を意識しながら戦う試合」なのだ。

もう一度スコアを整理すると、

ヘラクレスとアキレスの差は58.6。

順位にともなって、+50 +10 -10 -30とスコアが動くので、

現状の、

2位もこ31600点→素点1.6+順位点10=+11.6
アキレストータル225.6

4位松本14100点→素点-15.9+順位点-30=-45.9
ヘラクレストータル226.7

※素点は30000点を基準として計算

なら、ほぼ並びである。

しかし、松本が1000点をアガって3位になった瞬間に、

3位松本15100点→素点-14.9+順位点-10=-24.9
ヘラクレストータル247.7

と大きな差がついてしまうのだ。これは順位点があることに起因する。

条件戦は本当に難しい。

考えてみてほしい。自分の手牌や河、相手の挙動を見るだけでも大変なのに、そこに、

「4位のAさんがアガるのはいい、仕掛けられたからオリよう」

「ライバルBさんのリーチには勝負しなければならない」

など、人の着順や動向までも考えないといけないのだ。時は待ってくれないので、脳の疲労は半端ない。

だが、こういう激戦も麻雀の醍醐味の一つであり、その中にドラマが生まれるのだ。

ここでおおよそのクリア条件を紹介すると、

ヘラクレス…もこにトップをとらせないようにしつつ、3着になる。

アキレス…トップをとる。もこが2着の場合は、松本を4着にしつつ18600点以上の差をつける。(同点の場合は直近の成績がいいチーム、つまり2着であるアキレスが上とのこと)

となる。このあたりも意識しながら、南場を見ていこう。

南1局には、

卓上に雷鳴が轟いた!!

たろうの4000オール!!

この日絶好調のゼウスが大きく抜け出すことに!

南2局には、

アトラスのくくから親リーチが入る。

手替わりも少ないため、ナイスな即リーチだ。

これをツモって2000オール。

これでいったん、くくは3着に浮上する。

ヘラクレスとしては4着になってしまったのは痛い。

この時点では、

2位アキレスと4位ヘラクレスの差は14600点。

条件は18600点差。わずか4000点をめぐっての攻防だ。

そしてついに、局面が大きく動いた。

南2局1本場、くくが親リーチを放つ。

そのあと、

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀 新刊情報/