場を支配する、#猿川真寿 の攻め【Mリーグ2024-25観戦記 10/21 第2試合】担当記者 #江崎しんのすけ

【4ソウ】【7ソウ】が白鳥・猿川どちらにも通っていないため使い切れるように【9ピン】のトイツ落としを選択。
ただ、カンチャンに固定した【6ソウ】待ちが既に河に2枚出ているため、テンパイできるかも怪しい。

13巡目、白鳥が切った【7ピン】を猿川がポン。
カン【2ソウ】をテンパイが入る。

さっきまではイーシャンテンの可能性があったが、このポンでほぼテンパイだろう。

直後、白鳥が掴んだのは【1マン】

猿川がテンパイしているとすると、通っていない筋は【1マン】【4マン】【7マン】【1ピン】【4ピン】【3ピン】【6ピン】【2ソウ】【5ソウ】の5本。マンズの下で見えている牌が少なく、【1マン】【4マン】は本命の1つだ。

白鳥は自身の目からドラが見えていないため、猿川の高打点を否定できずここで撤退。

直後、皮肉なことに猿川のツモは【6ピン】だった。

白鳥が【1マン】を押していたらアガっていた牌だが、ここにきて猿川が主導権にこだわっていたことが活きてくる。

そしてあと2巡で流局という終盤に、白鳥が【2ソウ】を掴む。

白鳥視点では【4ソウ】が4枚見えているので25sが否定されており、3枚見えなのでシャンポンも無い。

【1マン】【發】が通ったときの復活も考え、放銃するパターンの少ない2sを押すとロンの声がかかる。

あの配牌からこのアガリまでたどり着ける人が、果たしてどれくらいいるだろうか。
打点こそ1,500点と低いものの、他のアガリを潰す大きなアガリを猿川が決める。

そして猿川の連荘となった次局
白鳥が【東】をポン。

【東】・三色・ドラを目指す。

その直後、猿川が2枚目の【5ピン】をリャンメンでチー

【2マン】のトイツ落としを見せる。
捨て牌だけ見たらかなり早そうだ。

そして本田の手牌。

リャンシャンテンになったところだが、1枚見えたペン【7ピン】を払っていく。
しかしこれが猿川のアガリとなる。

タンヤオ、ドラドラの5,800点は4本場で7,000点を、トップ目の本田から直撃し、試合を振り出しに戻す。

冷静に場を見てみると、この【5ピン】【8ピン】はかなり危険なことがわかる。
遠い仕掛けの場合はリャンメンのチーから発進することは少なく、形の良い仕掛けの場合でも2翻程度のイーシャンテンからリーチを狙ってスルーすることが増えるからだ。

打点は5,800点以上、下手すると満貫まであり得る仕掛けで、その中でもよくあるのが今回のような【5ピン】【8ピン】が2度受けになっているケース。これなら58pが薄くなくとも1枚目から鳴くだろう。

ただ全局のカン【2ソウ】など、猿川はここまでに遠い積極的な仕掛けを何度も見せている。

レンジの広い仕掛けを印象付けたことによって、本田が猿川の手牌価値を見誤ったのではないだろうか。

この7,000点の直撃により、猿川は本田との点差を14,000点詰めている。

最終的な本田との点差は4,600点。
オーラスまで本田と猿川の熾烈なトップ争いが続くわけだが、東2局の直撃が無ければ、土台にも上がれていなかったことは言うまでもない。

猿川の積極策がハマった、嫌なチーム状況の風向きを変えるトップ取った。

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